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【東京駅復原工事完成記念展】 始発電...

<東京ステーションギャラリー> 2012年秋、東京ステーションギャラリーが活動を再開します。

さてさて、2/24まで、東京駅丸の内北口にある

東京ステーションギャラリーで、

6年半に渡る東京駅復元工事を終え、

本当に待ちに待った久々の展覧会が開催中ですねー♪

改修前は、母が好きな美術館だったので、

私も何度か行きましたが、

赤レンガが特長のとても雰囲気のある美術館です♪

そんなに大きな美術館ではないのですが、

今回は復元工事で3階が復元出来て、広くなりました。

そんな、”駅の中”、”煉瓦造り”という特長を

最大限に生かしたのが、

今回の現代アートの展覧会です。

何人かの作家さんは知っていたのですが、

いずれの作家さんもちょ~面白かった~~~!

東京駅復元工事完成記念ということで、

しっかり”場”を生かしたり、

鉄道をテーマにした展示の目白押し♪♪♫

いつも言いますが、

その場でしか出来ない、その場だからこそ出来る展示って、

本当に魅力的で、スペシャルで、贅沢で、ハマりますよねー。

妻有トリエンナーレしかり、東京都庭園美術館しかり。

今回は、9組の作家陣。

学芸員さんはどうやって見つけてくるんだろう…。

ほんと、素晴らしかったです♪

(ここからは、作品の詳細を紹介しますので、ネタバレあります。

これから見に行く!という方は、見た後でご覧くださいねっ)

せっかくなので、展示順にご紹介

1)パラモデル 

「パラモデリック・グラフィティ」(2012)

”パラモデル” PARAMODELが、作家名です。

林泰彦、中野裕介のお二人のユニットで、

とにかく、展示室内外が、プラレールの無限増殖状態(笑)

展示室内は、撮影禁止なのですが、

展示室外にもあったので、パシャリ♪

床から、側壁~天井まで、パラレールの無限ループに、

合間を埋め尽くす発泡スチロールの山々、

ぶた、牛+牧羊犬、馬、羊の群れ、ヤギ、鹿、ゾウといった動物、

クレーン、トラック、ブルドーザーなどの重機、

バス、救急車、消防車、ヘリコプター・・・…。

あと、色がカラフルで、

パラレールが青、山の白、平地の黒と銀、赤の車止め、

レール変換機の黄、クレーンのオレンジ、掘削機の緑・・・…。

奥の部屋には、レールを走る”光”の映像

「パラの図像#001」もあって、楽しめました♪

映像は、さらにいろいろアレンジできそうなので、

今後に期待です。

2)本城直季

写真が4点のみだったのですが、不思議で見入っちゃいましたー。

作ったジオラマと本物の風景をミックスしているのか、

①「模型/tokyo station」(2012)

車や人は模型だとわかるんですが、

東京駅は本物かどうか見わけがつきませんでした…。

②「small planet tokyo station」(2004)

これは、9年前に既に東京駅をモデルにしたもの。

東京駅のエアコンの室外機がとても本物っぽいんだけど…。

③「tokyo station」(2008)

これも、ピントをぼかして、うまくみせているので、

本物か模型かわからず…。

本城さんにとって東京駅というモチーフは、

かなりのウエイトを占めるのかも。

3)クワクボリョウタ 

「LOST #008 (tokyo makunouchi)」(2012)

昨年の妻有トリエンナーレで、

ゆこもり的にはBest3に入った作家さん。

これこそは、実際に見てもらわないといけない!

すっごくかいつまんで言うと、

真っ暗な中、鉄道模型を走らせ、影を見せるという作品。

でも、よく考え付くなー。

いつまで見ても飽きない、幻想的世界。

影を作り出しているものは、

ボビン、洗濯バサミ、バトミントンの羽、水切りかご、

三角定規、紙筒、ポット、カップ&ソーサー、

スチールウールなどなど、なんとわないものたち。

でも、いったん、鉄道模型が走り出し、

前照灯に照らし出されたとたん!!

満点の星空やら、山並みのトンネルやら、

車庫やらが出現するんですよー!

是非、体験してほしいですねー。

4)柴川敏之 

「2000年後に発掘された現代の地層」シリーズ(2004・2012)

これも、宝探しの様で、面白かった~~~。

「2000年後から見た現代社会」、

「41世紀の遺物」という”てい”で、

様々なものー三角定規・洗濯バサミ(ここでも!なぜ?)、

蚊取り線香(やたら多かった。そんなに蚊がいるかな(笑))、

虫かご、リモコン、作る前のガンプラ、コード、額(絵)、

プラレール(やっぱり鉄道にちなみ?)、南京錠、

トロフィー、携帯電話、ヘリコプター、はやぶさの模型…

が、まるで本当に発掘されたかのように、

錆びついたように修飾が施されて、展示されていました。

見ていく人の中には、”本当にここで発掘されたの??”

なんて声まで(笑)

よく見れば、携帯電話なんて、出てくるわけないのに、ね(笑)

錆びつき具合が、真に迫っていたからなのでしょうねー。

それだけでなく、展示場所も遊び心満載で、

”こんなところにっ!”って、ところで、作品を発見♫

是非皆さん、探してみてください♪

皆さんは、ゴジラや入れ歯や昔の電話の受話器を見つけ出せますでしょうかー。

一番気に入ったのは、2000年後の錆びついた招き猫が、

左腕を回して手招きしていたこと(爆)

いやー、サービス精神旺盛なのは、

さすが関西出身の作家さんですねー。

5)秋山さやか 

「地をうごく」シリーズ(2009・2010・2012)

この作家さんは、妻有かな?どこかで作品をお見かけしたことがありました。

自分が動いた”軌跡”を地図上に、

糸やリボンで縫い付けていくというもの。

面白かったのが、この展覧会に向けて作った作品で、

制作場所の東京駅を中心に、

重層的に下宿先の相模大野を下に持って来てました(笑)

なるほどっ!と思いましたねー。レイヤーですよ、レイヤー。

ひとつ疑問だったのが、十和田周辺で制作したときの作品で、

青い毛糸のひもだけがなぜか、作品から独立して、

天井に括り付けてあったんです。

あれも、秋山さんは何かを意図している気がするんですが、

どうでしょう。

6)廣瀬通孝 「Sharelog 3D」(2012)

これは、まるで最新のデジタル機器のようで、

PASMOなどのICカードをかざすと、

自分の動いたところが地図上にきれいに

画像として表示されるというもの。

個人情報のいろいろもあるからか、

詳細な駅名などは出なかったのですが、

暗い地図上に、光の軌跡として見れて、単純に綺麗でした。

7)大洲大作 「光のシークエンス」(2004-2012)

映像作家さん。12枚の写真は、駅や電車からの景色など、

鉄道にまつわるもの。

青や赤の展示のコントラストが綺麗で、

全体的にどこかぼやけていて、詩的な世界観。

映像作品は、写真のスライドショーなんですが、

初めに女性の一人旅っぽいもの~

途中、男性が一人電車に乗る風景~

最後は、ホームでカップルが立ち話…

だったので、何かストーリーがあるんではないか?

とも思えました。

いつも、映像はずっと見るのが苦手で、全部見ないのですが、

これは、4分33秒、写真が綺麗だったので、

思わず見ちゃいました。

窓の水滴とか、もやとか、いい感じの”ぽわっ~”と

感が出てるんですよねー。

8)ヤマガミユキヒロ 初めて見た作家さんでしたが、

一番”ゾワッ”とした作品でした~!!!

キャンパスマッピングという、細密に鉛筆?

で描いた風景上に、おんなじ場所で撮影した映像を

重ねるというもの。

書くと単純なんですが、実際に見ると、すっごいんです!!

これも、どれも、4分越えの映像だったのですが、

じっくり見入っちゃいました。

実際に見て欲しいなー♪

①「platform no1/no2」(2012)

複線の線路を電車が行き交うなんでもない映像なんですがっ!!、

色のついているところや光はすべて映像で、

骨格は細密画なので、

勿論、映像のかぶせ方(つまり、映像の解像度やら強度?

濃さ?)にも依るでしょうが、

電車がまるで、幽霊電車とでも言うんでしょうか、

”透けて”通過していくんですね。

異世界の現象に見える、幻想的世界でした♪

しかも、初め、細密画だけだと、白黒の世界で、

見ていた人が”雪が降ったの??”と言ったくらい。

私には、まだまっさらな朝に見えました。

で、手前の信号機の赤が光り出して、

”透けた”電車が通過し、

日が暮れると、周りのビルや電車の前照灯に

明かりが灯るという…。

ほんと、幻想的!!♪

②「東京駅の眺望」(2012)

実際に東京駅が改修されていく様を真正面から

キャンパスマッピングした作品。

東京駅全体が細密画で描かれ、空や煉瓦の色、

夜景の灯りなどは映像。

なので、映像で映し出されたクレーンの動きが面白かった♪

最後の夜景も綺麗なので、見逃さないようにっ!

③「little trip」(2012)

コンコースを行き交う人の群れを

キャンパスマッピングで表現。

映像の重ね方が絶妙なんだなー。

ここら辺で、時間が限られてきたので、じっくり見れなかった…。

9)廣村正彰 「ギャラリー ジュングリン」(2012)

赤レンガの前に老若男女が立ち、

いろんな動作をするという映像。

どれくらいの長さかわからず、最後まで見れなかったけど、

これは、何を言いたいか分からなかったな。

商業関係を手掛ける作家さんということで、

そういうところなら、目を引くかも。



以上、かなり細かく、

どちらかというと、備忘録的に書いちゃいましたが、

兎にも角にも、まだ一か月あります!

記念価格で500円で見れます。

わたしは、見るのに2時間以上かかりましたが、

さっと見ても、楽しめる展覧会です!!

是非、ぜひ、ゼヒ見に行きましょうね~~~~~~~~♪



東京ステーションギャラリー HP

http://www.ejrcf.or.jp/gallery/