始発電車を待ちながら@東京ステーションギャラリー(東京駅)
- カテゴリ
- イベント訪問レポート
- レビュー
- クチコミ情報
- タグ[編集]
- このページにタグをつけてみませんか?
投稿者 | |
---|---|
投稿日 | 2013年01月20日 22:34 |
このブログで紹介するイベント
【東京駅復原工事完成記念展】 始発電...
<東京ステーションギャラリー> 2012年秋、東京ステーションギャラリーが活動を再開します。
さてさて、2/24まで、東京駅丸の内北口にある
東京ステーションギャラリーで、
6年半に渡る東京駅復元工事を終え、
本当に待ちに待った久々の展覧会が開催中ですねー♪
改修前は、母が好きな美術館だったので、
私も何度か行きましたが、
赤レンガが特長のとても雰囲気のある美術館です♪
そんなに大きな美術館ではないのですが、
今回は復元工事で3階が復元出来て、広くなりました。
そんな、”駅の中”、”煉瓦造り”という特長を
最大限に生かしたのが、
今回の現代アートの展覧会です。
何人かの作家さんは知っていたのですが、
いずれの作家さんもちょ~面白かった~~~!
東京駅復元工事完成記念ということで、
しっかり”場”を生かしたり、
鉄道をテーマにした展示の目白押し♪♪♫
いつも言いますが、
その場でしか出来ない、その場だからこそ出来る展示って、
本当に魅力的で、スペシャルで、贅沢で、ハマりますよねー。
妻有トリエンナーレしかり、東京都庭園美術館しかり。
今回は、9組の作家陣。
学芸員さんはどうやって見つけてくるんだろう…。
ほんと、素晴らしかったです♪
(ここからは、作品の詳細を紹介しますので、ネタバレあります。
これから見に行く!という方は、見た後でご覧くださいねっ)
せっかくなので、展示順にご紹介
1)パラモデル
「パラモデリック・グラフィティ」(2012)
”パラモデル” PARAMODELが、作家名です。
林泰彦、中野裕介のお二人のユニットで、
とにかく、展示室内外が、プラレールの無限増殖状態(笑)
展示室内は、撮影禁止なのですが、
展示室外にもあったので、パシャリ♪
床から、側壁~天井まで、パラレールの無限ループに、
合間を埋め尽くす発泡スチロールの山々、
ぶた、牛+牧羊犬、馬、羊の群れ、ヤギ、鹿、ゾウといった動物、
クレーン、トラック、ブルドーザーなどの重機、
バス、救急車、消防車、ヘリコプター・・・…。
あと、色がカラフルで、
パラレールが青、山の白、平地の黒と銀、赤の車止め、
レール変換機の黄、クレーンのオレンジ、掘削機の緑・・・…。
奥の部屋には、レールを走る”光”の映像
「パラの図像#001」もあって、楽しめました♪
映像は、さらにいろいろアレンジできそうなので、
今後に期待です。
2)本城直季
写真が4点のみだったのですが、不思議で見入っちゃいましたー。
作ったジオラマと本物の風景をミックスしているのか、
①「模型/tokyo station」(2012)
車や人は模型だとわかるんですが、
東京駅は本物かどうか見わけがつきませんでした…。
②「small planet tokyo station」(2004)
これは、9年前に既に東京駅をモデルにしたもの。
東京駅のエアコンの室外機がとても本物っぽいんだけど…。
③「tokyo station」(2008)
これも、ピントをぼかして、うまくみせているので、
本物か模型かわからず…。
本城さんにとって東京駅というモチーフは、
かなりのウエイトを占めるのかも。
3)クワクボリョウタ
「LOST #008 (tokyo makunouchi)」(2012)
昨年の妻有トリエンナーレで、
ゆこもり的にはBest3に入った作家さん。
これこそは、実際に見てもらわないといけない!
すっごくかいつまんで言うと、
真っ暗な中、鉄道模型を走らせ、影を見せるという作品。
でも、よく考え付くなー。
いつまで見ても飽きない、幻想的世界。
影を作り出しているものは、
ボビン、洗濯バサミ、バトミントンの羽、水切りかご、
三角定規、紙筒、ポット、カップ&ソーサー、
スチールウールなどなど、なんとわないものたち。
でも、いったん、鉄道模型が走り出し、
前照灯に照らし出されたとたん!!
満点の星空やら、山並みのトンネルやら、
車庫やらが出現するんですよー!
是非、体験してほしいですねー。
4)柴川敏之
「2000年後に発掘された現代の地層」シリーズ(2004・2012)
これも、宝探しの様で、面白かった~~~。
「2000年後から見た現代社会」、
「41世紀の遺物」という”てい”で、
様々なものー三角定規・洗濯バサミ(ここでも!なぜ?)、
蚊取り線香(やたら多かった。そんなに蚊がいるかな(笑))、
虫かご、リモコン、作る前のガンプラ、コード、額(絵)、
プラレール(やっぱり鉄道にちなみ?)、南京錠、
トロフィー、携帯電話、ヘリコプター、はやぶさの模型…
が、まるで本当に発掘されたかのように、
錆びついたように修飾が施されて、展示されていました。
見ていく人の中には、”本当にここで発掘されたの??”
なんて声まで(笑)
よく見れば、携帯電話なんて、出てくるわけないのに、ね(笑)
錆びつき具合が、真に迫っていたからなのでしょうねー。
それだけでなく、展示場所も遊び心満載で、
”こんなところにっ!”って、ところで、作品を発見♫
是非皆さん、探してみてください♪
皆さんは、ゴジラや入れ歯や昔の電話の受話器を見つけ出せますでしょうかー。
一番気に入ったのは、2000年後の錆びついた招き猫が、
左腕を回して手招きしていたこと(爆)
いやー、サービス精神旺盛なのは、
さすが関西出身の作家さんですねー。
5)秋山さやか
「地をうごく」シリーズ(2009・2010・2012)
この作家さんは、妻有かな?どこかで作品をお見かけしたことがありました。
自分が動いた”軌跡”を地図上に、
糸やリボンで縫い付けていくというもの。
面白かったのが、この展覧会に向けて作った作品で、
制作場所の東京駅を中心に、
重層的に下宿先の相模大野を下に持って来てました(笑)
なるほどっ!と思いましたねー。レイヤーですよ、レイヤー。
ひとつ疑問だったのが、十和田周辺で制作したときの作品で、
青い毛糸のひもだけがなぜか、作品から独立して、
天井に括り付けてあったんです。
あれも、秋山さんは何かを意図している気がするんですが、
どうでしょう。
6)廣瀬通孝 「Sharelog 3D」(2012)
これは、まるで最新のデジタル機器のようで、
PASMOなどのICカードをかざすと、
自分の動いたところが地図上にきれいに
画像として表示されるというもの。
個人情報のいろいろもあるからか、
詳細な駅名などは出なかったのですが、
暗い地図上に、光の軌跡として見れて、単純に綺麗でした。
7)大洲大作 「光のシークエンス」(2004-2012)
映像作家さん。12枚の写真は、駅や電車からの景色など、
鉄道にまつわるもの。
青や赤の展示のコントラストが綺麗で、
全体的にどこかぼやけていて、詩的な世界観。
映像作品は、写真のスライドショーなんですが、
初めに女性の一人旅っぽいもの~
途中、男性が一人電車に乗る風景~
最後は、ホームでカップルが立ち話…
だったので、何かストーリーがあるんではないか?
とも思えました。
いつも、映像はずっと見るのが苦手で、全部見ないのですが、
これは、4分33秒、写真が綺麗だったので、
思わず見ちゃいました。
窓の水滴とか、もやとか、いい感じの”ぽわっ~”と
感が出てるんですよねー。
8)ヤマガミユキヒロ 初めて見た作家さんでしたが、
一番”ゾワッ”とした作品でした~!!!
キャンパスマッピングという、細密に鉛筆?
で描いた風景上に、おんなじ場所で撮影した映像を
重ねるというもの。
書くと単純なんですが、実際に見ると、すっごいんです!!
これも、どれも、4分越えの映像だったのですが、
じっくり見入っちゃいました。
実際に見て欲しいなー♪
①「platform no1/no2」(2012)
複線の線路を電車が行き交うなんでもない映像なんですがっ!!、
色のついているところや光はすべて映像で、
骨格は細密画なので、
勿論、映像のかぶせ方(つまり、映像の解像度やら強度?
濃さ?)にも依るでしょうが、
電車がまるで、幽霊電車とでも言うんでしょうか、
”透けて”通過していくんですね。
異世界の現象に見える、幻想的世界でした♪
しかも、初め、細密画だけだと、白黒の世界で、
見ていた人が”雪が降ったの??”と言ったくらい。
私には、まだまっさらな朝に見えました。
で、手前の信号機の赤が光り出して、
”透けた”電車が通過し、
日が暮れると、周りのビルや電車の前照灯に
明かりが灯るという…。
ほんと、幻想的!!♪
②「東京駅の眺望」(2012)
実際に東京駅が改修されていく様を真正面から
キャンパスマッピングした作品。
東京駅全体が細密画で描かれ、空や煉瓦の色、
夜景の灯りなどは映像。
なので、映像で映し出されたクレーンの動きが面白かった♪
最後の夜景も綺麗なので、見逃さないようにっ!
③「little trip」(2012)
コンコースを行き交う人の群れを
キャンパスマッピングで表現。
映像の重ね方が絶妙なんだなー。
ここら辺で、時間が限られてきたので、じっくり見れなかった…。
9)廣村正彰 「ギャラリー ジュングリン」(2012)
赤レンガの前に老若男女が立ち、
いろんな動作をするという映像。
どれくらいの長さかわからず、最後まで見れなかったけど、
これは、何を言いたいか分からなかったな。
商業関係を手掛ける作家さんということで、
そういうところなら、目を引くかも。
以上、かなり細かく、
どちらかというと、備忘録的に書いちゃいましたが、
兎にも角にも、まだ一か月あります!
記念価格で500円で見れます。
わたしは、見るのに2時間以上かかりましたが、
さっと見ても、楽しめる展覧会です!!
是非、ぜひ、ゼヒ見に行きましょうね~~~~~~~~♪
東京ステーションギャラリー HP
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/