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超・大河原邦男展           ...

<兵庫県立美術館> ガンダム、ダグラム、ボトムズ・・・全機 美術館に集結せよ。

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正にレジェンド!

大河原建ちならぬ言葉までも生まれている大河原邦男氏の生の作品を見れる感動に震えました。 ...

 ものすごい数の原画、しかも、企画段階の採用されなかったデザイン画やら、雑誌付録ポスターの画やら、とにかく豊富!私みたいに、ガンダムとかロボットアニメに造詣のない人間にも感動のラインナップでした。
 ビデオも流してくれてるから、知らないアニメにだって関心を持てました。ロボットの動く姿や変形シーン、人間とのサイズの比較も、一見は百聞に聞かず!初めて美術館のイヤホンガイドを借りたところ、大河原先生本人のお話が聞けて、さらに楽しめました。

 ボトムズ、彩色された絵も、もちろん展示されていました。足の角が擦れて丸くなった感じや、塗料の一層目がはがれた感じや、雨の跡や、錆びた質感や、本当にその機械の使い込まれた感がリアルに伝わって来て、ステキでした。
 私が一番気に入ったのは、ボトムズ!デザイン段階の線画も、彩色されたものも、鉄の立体もあって、全くアニメを知らないのに、のめり込みました。彩色の細かさに惹かれました。以前にみうらじゅんが仏像に対して「汚しを入れる」って表現を使ってましたが、まさにそれが効果的に行われてると感じました。
 仏像に限らず、人とともに歳月を重ねて風雨にさらされて来た物体ってのが、私は好きなのかも知れない、と感じました。出来たての新しさではなく、使い込まれた故の傷や錆に、私は惹かれるのかも知れない、と。

 ガンダムやらロボットアニメやら、ほとんど関心・造詣のないまま、ただの好奇心で出掛けて、すっかり魅了されて帰って来ました。5時間も観て回って、大河原邦男さんの仕事や哲学や世界に触れて、心地良くヘトヘトに疲れて、その晩は泥のように眠りました。本当にステキな出会いに感謝です。

 公立の美術館で開催する意義を感じられた展示でした。一部のアニメファンだけを対象にしたイベントではないと感じました。一人の作家を軸として、現代の日本美術史の一面を見せてくれました。ファン向けの商業イベントではなく、一作家・個人の作品展だ。作者の表現に、魂で触れられました。
 今回の作品展は、素晴らしい出会いでした。アニメにはほぼ門外漢で、大河原先生の名前も初耳でしたが、すっかり魅了されました。