若冲が来てくれました プライスコレクション 江戸絵画の美と生命
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投稿日 | 2013年09月10日 14:42 |
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東日本大震災復興支援 特別展「若冲が来...
<福島県立美術館> 東日本大震災で被災した日本の人々の心を癒し、活力を提供できるようにとの願...
2o13.9.8
東日本大震災復興支援 特別展*
若冲が来てくれました プライスコレクション 江戸絵画の美と生命
福島県立美術館
http://jakuchu.exhn.jp/index.html
会期末に差しかかった週末、ということでチケットを買うまでは40分ほど並びました。
ただ、会場内にはいってしまえば「やや混んでいる」という印象の混雑度。
東京の展覧会の混雑度に慣れているからかも。
キャプションが子どもたちのために工夫されていて、
それがまた読み応えありで大人のわたしも十分たのしませてもらいました。
*作品について感想をいくつか
・「春のムギと秋のイネ」こと麦稲図屏風/円山応震
これは福島のみの出品だそうです。
それも、ガラスケースなしの展示という大英断。
復興への思いがこめられたセレクト。
自然の恵み、豊穣の祈り、生命力、
この屏風を前にぐっとこみ上げるものがありました。
・雪中松に兔・梅に鴉図屏風/葛蛇玉
・十二ヶ月花鳥図/酒井抱一
蛇玉と抱一はみられただけで胸がいっぱいに。
・伏見人形図/伊藤若冲
若冲?とかしげるようなやわらかな作風、キラリと光る雲母、
ただ並んでいるのではなくとことこと歩いているような動きを感じさせる構図、
ほっとする1枚でした。
・紫陽花双鶏図/伊藤若冲
鮮やかで美しい花なのに葉には虫食いや枯れかけのものもあって、
そこがまた"生きている"と感じさせてくれる。
繊細で優美なラインなのに大胆な印象の鶏。
まさに動植綵絵の魅力がそこにあり、時間をかけて鑑賞しました。
・鳥獣花木図屏風/伊藤若冲
いわずもがな、圧倒される作品ではありますが、私は屏風そのものよりも、
この作品を観るひとたちの生き生きとした目が素敵で印象的でした。
おしゃべり館長で知られる河野元昭氏の講演会も聴けて満足♡
ジョー・プライスさんと悦子夫人も(おそらく予定外に)
壇上へあがって、
なぜ江戸絵画が好きなのかを話していらした。
江戸絵画は師を超えよう、超えよう、
純粋に技を磨こうとする、
よりよいモノをという姿勢が好きなんだそうだ。
西洋美術の、なにか新しいものを描こうという姿勢ではなく、
先人に倣いつつそれを越えてやろうという、
それこそが進化であると。
短いコメントだったけど
朗らかであたたかいおふたりの人柄が滲みでるようで、
素敵でした*