モネは構図と引き算の天才
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投稿日 | 2013年12月24日 07:20 |
このブログで紹介するイベント
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どの絵も構図がすてきで、はずれがない。構図で悩んだあとがない。
モネ以外の画家の絵も多数あるのではっきりわかる。モネ以外は描き込み過ぎ。
技法への執着は首を絞める。
どこもかしこも一様にくっきり見えるなんてはずはない。
このへんが絵と写真の違いか。
人の眼に映るものと、カメラのレンズに映るもの。
モネによると朝の空は銀色。
でもモネの色はバラ色。夕暮れ前の色。
《散歩》1875年、ポーラ美術館
散歩している間に空気や草と一体化してしまったかのようである。
散歩とはそういうものか。
《柳》1897-1898年頃 個人蔵(国立西洋美術館寄託)
本展一番。
大胆さがモネ。足を止める力。
モネ以外。
シスレーの光。
マネ、ブラン氏の帽子のリボンと靴の黒。
クールベの山や森の奥には、なにか魔的なものがひそんでいる。
本展でよかったのは《波》だが。立ち止まる人多し。
ゴーギャンのオレンジ色は肉。肌。血。とにかく肉体のオレンジ。
セザンヌのオレンジ色は岩。山。土。乾いたオレンジ。
早足で流して見ていても、筆のタッチでこの人とわかる。
セザンヌはセザンヌ。我が道を行く。
ルノワールは人数が多いと収拾つけられないらしい。
でも《木かげ》 (1880年頃 国立西洋美術館)はよかった。モネかと思った。
ゴッホ、本展ではいまひとつ。
《ばら》よりは《草むら》かな。どちらも1889年。
《ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋》(1888年)は空の青がいまひとつ。
ピカソの母子像、顔のつよさ。
モーリス・ドニの輪郭線。
現実世界には輪郭なんてないのでは。
輪郭がくっきりしている絵には、物語の世界を感じる。
絵の輪郭線で創作型か描写型かわかるかも。これでいくと、モネは完全に描写型。
ルドンはやっぱり油じゃないのよ。
壁にいろんな人の言葉が書かれているのがよい。内容も分量も。
今回は文字情報多めだったかな。書籍の展示もあり。
階段の上り下りが多い美術館ですが、上り下りする価値あり。
混雑状況報告。
展示室内、空いていました。びっくり。
なんどか絵の前で立ち尽くしてました。
年末の平日だからかも。
4往復ぐらい。大体2時間。
(2013/12/20(金)11:30-13:30)
この感想文の原型はこちら。
http://hanitona.web.fc2.com/jn201309monetmunchartinformel.htm
以下4展示の感想文をまとめて載せています。
1.国立西洋美術館×ポーラ美術館 モネ、風景をみる眼 ―19世紀フランス風景画の革新
2.生誕150周年記念 国立西洋美術館所蔵 エドヴァルド・ムンク版画展
3.ソフィア王妃芸術センター所蔵 内と外 ―スペイン・アンフォルメル絵画の二つの『顔』
4.常設展
よろしかったらご覧くださいな。