パステルの柔らかい色合いが素敵でした。
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投稿日 | 2015年02月14日 18:16 |
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恥ずかしながらパスキンの名前は初めて聞いたのですが、エコールド・パリの寵児として人気を博し、シャガールやフジタとも親交があった画家だそうです。
ブルガリアの裕福なユダヤ人家庭に生まれながら、家業を手伝うことよりも画家として生きる道を選び、故郷を出て以来一度もブルガリアには戻らなかったそうです。
そういう人生だったせいか、ある時期は聖書を題材とした「サロメ」や「放蕩息子」の絵を何枚も描いていたそうです。その中の「放蕩息子の帰還」という絵は、愛情あふれる父が息子を迎える情景ではなく、なんと娼婦たちの楽園(?)に帰る息子の後ろ姿が描かれていました。。。何度も描いたということは、父のもとへ帰って幸せになった息子への憧れがあったと思うのですが、どれが息子だろうと一瞬探してしまうほどの絵に、パスキンの孤独を感じました。
その絵とは裏腹に、柔らかいパステルの色彩、所謂「真珠母色」といわれる色遣いで描かれた女性たちの絵は、とてもリラックスしたムードがあふれていました。いつの間にか眠ってしまった二人のモデルの姿など、パスキンが優しい男性であったことを感じさせてくれました。
残念ながら45歳で自ら命を絶ってしまったそうですが、絶筆となった女性たちの穏やかな寝姿が、慰めになりました。