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マグリット展

<国立新美術館> 日本では13年ぶりとなる大回顧展。世界各地の美術館・コレクションから約13...

入口のカーテンは下のほうが少しめくれています。
《ある聖人の回想》がモチーフ。

初期の作品は、時代の空気をいっぱい吸い込んでいる。
構図のセンスは生涯変わらない。

《発見》1927年
女の体に木目。
複数の異質なものの組み合わせや並置ではなく、
一つがもう一つへと『次第に』変化していく、と感じたらしい。
溶けて消えた境界。

《夏》1931年
青と雲がしっかりマグリット。旗が目に飛び込んでくる。

《空気の平原》1940年
葉のような木か、木のような葉か。
緑を厚く塗ったからか、ひび割れている。葉脈に見える。計算外のおもしろさ。
空の雲や光には、神々しいものを感じる。

《光の帝国Ⅱ》1950年
真昼と真夜中が、マグリットの時間。

《ゴルコンダ》1953年
それぞれの地平に立つ山高帽の男たち。
同じ速度でゆっくり降りてくるように見えるのはなぜ。

《テーブルにつく男》1967年
未完の遺作。
マグリットが実際に使っていたイーゼルにかけられていました。
首のない男と、テーブルの上の手。
切り取られた手は、《困難な航海》1926年にもあった。あまり見ないモチーフ。
死を予感して、初期の自分を振り返ったか。

デ・キリコの《愛の歌》の手袋も連想させる。
かつての衝撃がよみがえったのか。


会場内の休憩室で、マグリットの映像が流されていました。
ちゃんと見なかったけど、帽子で遊ぶおちゃめな大人たち。

混雑状況報告。
2015/04/23(木)訪問。空いていました。平日昼間とはいえ、びっくり。
ゆったり見られます。少しのあいだなら、どの絵も独占できます。
会期の前半だからかな。

このレポートの原型はこちら。
http://hanitona.web.fc2.com/mg2015004Magritte.htm
よろしかったらご覧ください。

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