ジョルジョ・モランディ展のキャッチコピーから
「重要なのは、物事の深奥に、その本質に、触れることだ」
→岩手県立美術館
「すこし、ちがう。すごく、ちがう。」
→東京ステーションギャラリー
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4月10日まで東京ステーションギャラリーで開催されている
ジョルジョ・モランディ展が
4月16日から岩手県立美術館で開催される。
この2つの会場で行われる展覧会のフライヤーが手元にあり、
紹介文やイベント、チラシのレイアウト、使っている紙、
フォントの違いに、なにが意図されているのだろう。違いはなんだろう。そんなことを考えながら、
見比べてみることにした。
岩手県立美術館のキャッチコピーも
東京ステーションギャラリーのキャッチコピーも
正直、「らしいなぁ」というところ。
東京ステーションギャラリーのキャッチコピーでは、
「同じモチーフから無限の表現を引き出すことができる」という視点から、
物事を多角的に見、組み合わせることによって無限の表現を創造することができる。
というメッセージを、
岩手県立美術館のキャッチコピーでは、
「モノの本質に向き合い、自己の芸術を追求する姿勢」という、どちらかというと作家の生き方、
哲学的な面に焦点が当たったメッセージを受け取った。
紹介文もそれぞれのキャッチコピーに沿ったもの。
岩手県立美術館のサブタイトルに
「Infinite Variations」が
挿入されているのもおもしろい。
Infinite=無限
無限の視点→無限の組み合わせ→無限の表現という表現者としてのメッセージと
無限の視点→無限の本質→無限の表現という、自己探求のマイルストーンとしてのメッセージ。
「世界は一つでも、人によって地図(世界観)はさまざまです」(リチャード・ボルスタッド)
同じ展覧会でも、同じ作家でも、場所が変われば、見える世界、見せたい世界、伝えることができるメッセージも
全く別ですね。