広重ブルー、素晴らしかったです♪
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投稿日 | 2016年05月28日 20:14 |
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原安三郎コレクション 広重ビビッド
<サントリー美術館> 日本化薬株式会社元会長・原安三郎氏の蒐集した浮世絵コレクションのうち、...
15日に、那珂川町馬頭広重美術館館長の市川信也氏による「広重と旅」と題する講演会があったので、それに合わせて見学してきました。
日曜日だったので、それなりに混んではいましたが、若冲に比べれば天国のようでした。北斎の「千絵の海」10点の展示もありました。「こんなに状態も良く、10点すべて揃っていることは世界でも稀」との市川氏の言葉に、講演会の後もう一度じっくり拝見させていただきました。「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」もじっくり見ることができて嬉しかったです。
また国芳の「忠臣蔵十一段目夜討之図」や「近江の国の勇婦 お兼」などは西洋の銅版画を参考に描いたとTVで見ましたが、それも展示されていたので驚きました。さすがは版画ですね。
さて肝心の広重の絵は、本当に素晴らしかったです。初版のグラデーションの美しさと、刷りを重ねてそれがなくなってしまった版画と並べて展示してあり、その違いがはっきりわかりました。六十余州名所図会も、名所江戸百景もよくぞこれだけたくさん描いたなぁと感心するほどでした。その構図の大胆さも見事で、ゴッホや印象派の画家に影響を及ぼしたというのも納得できました。
広重の版画は当時のガイドブックのような役割をはたして、江戸市民だけでなく、地方から出てきた人たちをのハートもわしづかみして、飛ぶように売れたのだそうです。確かに今見ても、この場所に行ってみたいと感じました。そして、馬場があったから高田馬場というのだなぁ等と、現在の地名の由来もわかりとても楽しかったです。ポスターに使われている「深川萬年橋」のブルーの美しさと、「亀戸梅屋舗」の赤の美しさに、まさしく「広重ビビッド」という言葉がふさわしいなと感じました。江戸時代がとても身近に感じられた展覧会でした。