江戸を身近に感じました
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投稿日 | 2016年06月07日 09:45 |
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ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わた...
<Bunkamura ザ・ミュージアム> 幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子に...
芸術新潮の「べらんめえ国芳」という記事を読んで、行ってみたいと思っていましたが、5月末にようやく行くことができました。若冲展に比べればすいていましたが、それでも開館前から2列で並ぶほどの混み具合でした。少し前に「美の巨人たち」でとりあげられたせいでしょうか?!それとも、猫好きの人が多かったのでしょうか?!出品作品もかなりの数で、思っていた以上に時間がかかり、ちょっと疲れました。
けれども、国芳の粋な男たちも鉄火肌の姐御たちも素敵でした。私は「縞揃女辨慶」のシリーズが一番かっこいいと思いました。幅広のギンガムチェックを弁慶縞と呼ぶと、初めて知りました。今でも夏のワンピースに使いたいような柄でした。
それから藍一色で描かれた国貞の「扇屋内 花扇」などの花魁のシリーズも、とても綺麗でした。藍一色の花魁の姿に、唇だけが紅く、とても粋でした。国貞の描くフェミニンな女性たちは、江戸の娘たちにとってのファッション誌のような存在だったのでしょう。タイトルは忘れましたが、当時はやり始めたという若草色の口紅を付けた女性の絵が印象的でした。
また国貞の描く役者絵はとてもかっこよく、きっとジャニーズファンのような女子たちが争って買い求めたであろうと思われました。それに対して、国芳の描く役者絵は構図が大胆で、さぞ江戸っ子の度肝を抜いたことでしょう。国芳の猫好きは有名ですが、巨大な猫の雪だるまを作っている女性たちの三枚続きの絵などは、ここまでしなくても・・・と感じました。
歌舞伎やお能に詳しければ、もっと絵を楽しめたのかなとも思いましたが、背景を知らずに見ても、その大胆さに驚かされました。江戸の人たちも、きっと大騒ぎしながら楽しんだであろうことを感じた展覧会でした。