大切に受け継がれた宝石にため息が出ました
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投稿日 | 2016年06月21日 14:26 |
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メディチ家の至宝-ルネサンスのジュエリ...
<東京都庭園美術館> メディチ家に伝わる珠玉のコレクションが日本国内初公開。
昨日やっと「メディチ家の至宝」展に行くことができました。
昨年フィレンツェに行ったので、その繁栄を築いたメディチ家に興味がありました。ウフィツィ美術館にも行ったのですが、有名な絵画を見学しただけで宝石類は観なかったので、それも楽しみでした。
ポスターにもなっている「マリア・デ・メディチの肖像」は、やはり素晴らしかったです。ドレスのビロードやレースの質感も、縫い取りされた真珠も本当に豪華でした。ちょっと憂いを含んだように見えるあどけない少女が、これほどの衣装を身につけねばならないことが、痛々しく思われました。
もう一つ私の印象に残ったのは、アンナ・マリア・ルイーザの肖像でした。彼女は300年にわたって栄えたメディチ家の最後の末裔として、「メディチ家のコレクションがフィレンツェにとどまり、一般に公開されること」を条件に、すべての美術品をトスカーナ政府に寄贈したのだそうです。この彼女の遺言によって、メディチ家の財産はフィレンツェの遺産として現代まで遺されることとなったのだそうです。お子さんは授からなかったそうですが、こうして現代までメディチ家の財宝を残したということは、流石イル・マニフィコ(偉大な人)と呼ばれたロレンツォの血を引く方だったのだなぁと感心しました。
その彼女の英断によって散逸せずに残ったアクセサリーの数々は、本当に見事でした。表と裏で模様の違うペンダントヘッドや、古代ローマのカメオに金箔を施したブローチなど、ため息の出るものばかりでした。この頃の真珠は、今のように丸いものばかりではなかったのか、ちょっと不思議な形を活かしたペンダントやゆりかごの形の置物などもあり、面白かったです。
庭園美術館は建物やお庭も素敵なので、ぜひ、この機会にご覧になることをお勧めいたします。