ひねもす のたりのたりかな! 蕪村に会いに逸翁美術館『ひねもす蕪村 絵と俳句』へ
先日逸翁美術館『ひねもす蕪村 絵と俳句』内覧会にお招きいただきました~!
逸翁美術館は池田市にある美術館で、阪急電鉄・阪急阪神東宝グループの創業者小林一三の5000点に及ぶ個人コレクションを基礎にしています。
今回の展示は小林一三(逸翁)が集めた蕪村コレクションの中から厳選した作品。
蕪村のみを展示するのは同館では実に14年ぶりとのこと。
「奥の細道画巻」を中心に、蕪村の「絵と俳句」の魅力をたっぷり楽しめる展示です❗
与謝蕪村といえば江戸後期に南画を大成した一人。
そして詩人であり画人でもあった蕪村は二つの表現をそれぞれに高め、俳句に画を添えた俳画の創始者でもあります。
蕪村は絵画では師を持たず、独自の美意識を追求したそうですよ。
そんなところにも蕪村の画に対するこだわりの強さを感じますね
『月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。』
みなさん覚えていますか?
古典で習いましたよね。
展示されている「奥の細道画巻」は俳諧の高弟・黒柳召波の子、維駒に依頼されて作成したもので、蕪村が敬慕して止まなかった松尾芭蕉の紀行文「おくのほそ道」の全文を書写して、さらに画を描き加えた「奥の細道画巻」の一部です。
敬慕する芭蕉の「おくのほそ道」に、さらに蕪村の味のある筆跡と挿絵を描いた作品は、芭蕉への最大級のオマージュに他ならないと感じました。
芭蕉への敬愛の気持ちが一つの作品となって、しかもそれが後世に残りたくさんの人たちがそれを観て心を動かす。
時を経た作品のストーリーに、無限の価値を感じます。
芭蕉愛が熱いです。
逸翁が集めた蕪村コレクションの中から厳選した今回の展示。
学芸員さんの説明を聞きながら、蕪村の作品を鑑賞できる贅沢な時間でした✨
やはり解説を聞きながらの鑑賞は理解が深まるいい機会ですね。
『春の海 ひねもす(終日)のたりのたりかな』
蕪村の世界に『ひねもす(終日)のたりのたりかな』の如く、蕪村の世界にゆるりと浸って楽しみました。
さらに詳しいブログはこちら
https://tigerkazu1101.blogspot.jp/2017/11/blog-post.html
逸翁美術館
開館60周年記念展
『ひねもす蕪村 絵と俳句』
10/28(土)~12/17(日)