講演会「近代陶芸の150年-技・匠からアート・個性へ」兵庫陶芸美術館 7/21
兵庫陶芸美術館で恩師が講演会をすると聞き行って来ました。
ここ昨年からここ半年程、明治期の工芸展覧会が多いなぁと思っていたら、なんと明治維新から150周年とな。そしてこの時期の工芸史から切っても切り離せないのが万国博覧会。万国博覧会と工芸の関係性をも一度きちんと勉強し直したいなあと思ってたら、講演会テーマがまさにこの内容。後々後輩に話したら先生のオハコテーマだから絶対学生時代に授業でやってるよ、とな。…学生時代の不勉強さが顕著にあらわれてますねぇ。
博覧会品評会の品評により工芸のトレンドの流れが出来るのが面白い。日本の職人は細かいところに拘りすぎ、コーヒーカップは使いやすさが使いやすさだ!とのダメ出し品評とか。高浮彫での羽毛の表現は素晴らしい!とか。それに右向け右でどんどん赤や金のゴテゴテ化、安易な日本の主題で海外ウケを狙ってく工芸の流れとか。そしてパリの万国博覧会で代わり映えしないおもんない、ヨーロッパではジャポニズムを熱心に研究してアールヌーヴォーが生まれてるのにとブーイングうけるとか。
そこで反省をし東京では板倉波山が、京都では浅井忠の遊陶園が工芸の向上を図る辺りがまた日本人の勤勉さを表していてよい。
浅井忠の死後、日本画作家の神坂雪佳が京都の工芸を支える、洋画の浅井忠と日本画の神坂雪佳の融合がより一層飛躍させるとかこれまた面白い。
大正時代に入り津田青楓の提議から富岡憲吉につながるのもほぉーってかんじだった。
あーもいっかい美術史、工芸史、京都学きちんと勉強したい!