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大阪あべのハルカス美術館で行われている「カラヴァッジョ展」を観てきました。

カラヴァッジョは17世紀バロック絵画の創始者で、イタリアが誇る天才画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610)。
光と闇の交錯する劇的な絵画空間、迫真的な描写の作品は自身の作品も、彼に追従した画家たちの作品もかなりのインパクトでした。
明るく神々しい作風が主流だった時代に、黒を大胆に塗ることで僅かな光を際立たせた作風は当時の人々にとって衝撃的だったとか。
これが後のバロック絵画につながっていくのですが、その狭間で大胆に挑戦し続けた画家の姿勢がよくわかる展覧会です。

首を切断するシーンを描いた絵画がいくつかありました。とても凄惨で殺伐とした場面ですが、それに反して首を切ろうとする人の表情はとても穏やかなのです。その対比がとても面白い。
お皿に置かれた生首。とても恐ろしい絵画であるが、生首の表情はとても静かで穏やかです。画家はどんな気持ちでこの表情を描いたんだろう。それが知りたいと思いました。