墨作りのお話
墨が足りなくなったので墨作り!
墨擦りマシーンで作りますが、意外と天気との相性があったりします。
だいたい私の好きな墨色はこんな感じです。
これを冷蔵庫で一晩寝かせます。
すると膠の性質上ゲル化していきます。
ゲル化した墨は制作意図に合わせて柔らかくしていきます。
機械擦りの墨は目が粗いので作品を制作する場合は30分くらいは手擦りをしてあげると良い状態になります。
ちょっと一手間加えてあげるだけで仕上がりは変わっていきます。
また硯の丘に流し入れ指の腹で優しく円を描くように擦り合わせていくと
墨の粒子が小さくなり墨が紙に浸透しやすくなります。
市販の墨液は最近良いものは多いのですが、残念ながら作品制作には向きません。
奥行きがなく立体感に乏しいからです。
色だけで求めていくなら、金石(開明)という墨液をお勧めします。
こちらの墨は固形墨と混ぜられるのが特徴で、黒色にはかなり深さがあります。
色の深さや奥行きを見比べられるようになると、作品鑑賞をする際に役立ちます。
是非お試しください。