古典を学ぶ・研究することのメリットは、作家として飛躍する技術の獲得が挙げられます。
ですが、古典を眺めていると技術的な獲得よりも人間味、人格形成、そういった部分がウエイト高く感じられます。
もちろん鍛錬ありきですが、そこに加味されるのが社会的な環境だったり生活環境だったり、そこから生まれる人間性だったりします。
運筆(心の変化に伴う筆運び)があっての用筆の確立と考えたほうが自然な流れなのではないか。
雁塔聖教序など晩年の作品が最高作と評価される背景には、長い年月で形成された人生観が反映されている。
最近はそのように感じております。
また時代の変遷期にも高く評価されている古典が誕生しています。