日本独自の文化に触れながら学ぶ
線質の強化の一環として最近は大字かなを勉強し直しています。
大字かなというのは、かな古筆(古典)の一首すべてを書くのではなく、その一部を配字を考えながら書いていきます。
作品制作の基礎のひとつになります。
和歌という日本独自の文化に触れていくなかで、実は今も昔もあまり考えていることは変わらないと気付くことがあります。
【ことにいでて言わぬばかりぞ】を書いてみましたが、意味は『言葉にして言わないだけですよ~』になります。
殆どが恋文ですが、人の世の嘆きを詠ったものもあり、生きることに窮屈さを感じながら過ごしていた様子も伺えます。
国際化社会を意識して英語を学ばないといけない雰囲気や英語を必須とする職種はありますが、日本独自の文化を伝えていくツールとしての役割も書はあるのかもしれません。
案外使える言い回しや恋文をしばらく書いていこうと思います。
【きみがおもい】→君への想い
【いまこむといいしばかりに】→今行くと言ったのに
【いつはりのなきよなりせば】→嘘偽りのない世の中であったならば
あとに続く文を読むと、文句にしか聞こえなかったりする…そんな句もありました(笑)。
【きみをおきては待つ人もなし】
貴方以外に待つ人はおりません
ちなみにニュアンス的に英訳すると、おそらくこんな感じ?
Long long time ago, he said…I think of you.
しばらく和歌を学びつつ、線質の強化も意識して臨みます。