コンセプトに沿ってアートを描く事について
自分の失敗例を紹介します。
イラストを描いてる時思いがけない色に遭遇したり面白い線を描けたりする事がよくあります。
それはほんのちょっと専門的な事をいうとレイヤーと言う1枚の絵の上に薄い紙を張り合わせるような技術をすると、
薄い紙ですから色が透けて下の絵が見え、それに塗ってある色と合わさって別の色が見えるのですが、
その紙の薄さはいくらでも調整できますから調整するだけで色んな色が生まれ思わず目移りし、色んな方法を試したくなってしまいます。
そのレイヤーを何枚も重ねたりするので思いがけない事が起きるのですがどれも良く見え100通り分正解があるように見えたりします。
じゃあどうやって正解を選んでいくかと言うと自分の考えてあるコンセプトに合ってるか?どうかで選んでいきます。
もしそのコンセプトに沿わず100通りある正解を欲張って取っていくと、
上のような失敗した絵になってしまいます。
この絵はここのギャラリーにある「インターネットの若きモーゼ」の別バージョンを描こうとし(描き始めたのはこっちの方が最初ですが)、
新しいものを作ろうといきこんでいたのもあるのでしょうか?
どれもが正解に見え、やっぱりよくばると収支が付かなくなるのですから修正するためにより多くのレイヤーを重ねてその分苦労してしまいました。
今見るとなんとも言い知れぬ独特の迫力があるように思えるのですがあまり作らないほうがいいような内容でしょう。
また本当に思いがけない結果に合わないと自分自身やその絵の可能性を狭めてしまうので難しい判断です。