没後100年 菱田春草展@信濃美術館(長野)
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投稿日 | 2011年10月14日 23:31 |
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没後100年 菱田春草展 ─新たなる日...
長野県信濃美術館では、『没後100年 菱田春草展 ─新たなる日本画への挑戦─』を開催。現在では...
さてさて、
だいぶ前から、プッシュしていた、
没後100年 菱田春草展
─新たなる日本画への挑戦─に
やっと行けました~。
改めて、良かった。。。
今度の日曜日までなので、
間近ですみませんm(_ _)m
それにしても、
37歳で亡くなったのは、早すぎ。。。
十代に描いたものを見ても、
やはり天才ですよねー。
まず、藝大の卒業制作の
”寡婦と孤児”は、すごかった。
手前に居る寡婦と孤児は、
くっきりした輪郭線で描くことで、
遠近とともに強調され、
奥のすだれの影は、
まるで、妖気のようでもあり、
ある種、異様な雰囲気を醸し出してました。
この卒作は、賛否の中、校長 岡倉天心の裁定で
最優等になったのだとか。
それだけ、当時としては、斬新だったのでしょうね。
あと、”水鏡”。
綺麗な天女と、すべてが映ってはいない水面が、絶妙♪
”武蔵野”の天心の立場を表したであろうスズメと、
ススキの遠近の出し方は美しかったなー。
それで、春草と言えばやっぱり”朦朧体”
まず、”秋景”(島根県美蔵)。
上から下へ順に、
空からもみじ、さらに滝にかけての
ぼかし加減が、いいっ!
”常盤津 伏姫”(信濃美術館蔵)は、
伏姫以外は、後方のブナ?林も
手前の湖面もおぼろげで、
幽谷な感じがハンパないし、
”秋色”は、水面に浮かぶ紅葉を
くっきり描くことで、メリハリがついて素晴らしい。
おぼろげなだけではなくコントラストがあることで、
朦朧が活きるんですよねー。
”雨後”(大倉修古館蔵)の
柳の葉だけのぼかしもよかったですよ~。
”瀑布”(光記念館蔵)は、
滝の壮大さと、紅葉の降り散るさまが、圧巻♪
極め付けは、
”月夜山水”でしたねーーー。
春草と、以前ご紹介した西郷孤月、
さらに横山大観の合作なんですっ!
どこを誰が描いたのか。。。
ほんと、どれも見逃せない絵でした。
信濃美術館 HP
http://www.npsam.com/exhibition/2011/03/1593.php