イスタンブール・アートフェア/アーティスト2010レポート
さてトルコだが以外と現代美術は人気でサザビー&クリスティーズで年間470万ユーロの売り上げがある。これは韓国とだいたい同じ額だ。
またイスタンブールはコンスタンチノーポリといい紀元4世紀から東ローマ帝国として1000年間もヨーロッパの中心だったという歴史的背景がある。
ただ現在、国民のほとんどはモスリムだ。
街中にモスクがありアザーンがながれラマザン(断食)もある。
ゆえに作品も伝統的なアラベスク(アラビア風)なモチーフが多かったりして欧米の現代美術とは違った空気が感じられ面白かった。
ところで今回の滞在中、自爆テロがあり30分後に偶然、現場を通った。
しかしこちらはテロは慣れているのか30人以上の負傷者がでてもちょっと大きな交通事故程度の感覚ですぐに事件現場は元通り、跡形もなく片付けられていた。
地政学的にトルコは黒海周辺の石油・天然ガスのパイプラインとイラン・イラク・アフガニスタン・シリアなど反米国家に接している。
その上、政教分離がうまく機能しているためイスラム教とキリスト教のちょうど中間にいる。
しかしそのせいで欧米には煙たがれている、とトルコ人は言う。
今回の事件もトルコ人はすぐにCIAの仕業だ、いやモサドだ、と声をあらげていた。
なぜならトルコが外交で強い自主性をもたれては困るのだ。ただクルド問題をかかえてはいる。それで誰かがたまにテロを起こさせ宗教問題だ、民族問題だ、テロ国家だ!と宣伝をするのだという。でも国民はみんなわかっているのだ。
トルコは親日家だ。
その理由のひとつとなったエルトゥールル号救出劇はいまだトルコの教科書にのっているくらいだそうだ。また日露戦争で宿敵ロシアを破ったということも彼らの心に刻まれている。
そのせいか片言の日本語ができる人がたくさんいた。ただオミヤゲ屋の客引きの中には日本人より上手い人がいて、こちらは所持金がないからいいが、ついつい買わされてしまう観光客も多いことだろう。商売はとてもうまい(笑)。
あと女性がメチャクチャきれいだった。ヘジャブ(スカーフ)をした人も多かったが女性は驚くくらいの美人揃い。
トルコ人曰く、大都市では2割くらいの女性は自由な考えだそうで7〜8割がたはモスリム的だという。つまり結婚するまで貞操は守る。
もちろん街娼はいるそうですべて海外からの出稼ぎだそうだ。タクシーの運転手などに取材(笑)したら、そういった場所もあるとのこと。相場は1〜200TLくらいだという。
もちろん貧乏アーティストにそんな余裕はないので男の飲み話です。