表現する葦 吉田哲也・若林砂絵子展@多摩美術大学美術館
- カテゴリ
- イベント訪問レポート
- レビュー
- クチコミ情報
投稿者 | |
---|---|
投稿日 | 2011年11月19日 18:16 |
さてさて、
初めて行ったのですが、
多摩美の美術館にて開催中の展覧会に行ってきました~♪
てっきり、多摩美の学内にあると早合点して行ってみたら、
何故か、美術館だけが、ポツンとありました。
所要があり、
ちょっと気になって行ってみたのが、
本当のところだったのですが、
いやー、行って良かった、、、。
吉田哲也さんと、若林砂絵子さんの
二人展なのですが、
吉田さんは40歳、若林さんは35歳で、
ここ数年で夭折した作家さん。
一階の展示の若林さんは、
若林奮さんの娘さんというサラブレッド。
「空間内の有機的考察」という姿勢で、
線をひたすら重ねた版画や
オレンジを原型にして、昆虫の卵が連なったような
樹脂・グラスファイバーの作品などなど。
増殖することによって、
自分のテリトリーを広げるといった感じ?
すごい試行錯誤している生々しさがありました。
そして、二階の展示の吉田哲也さん。
これが、よかった~。
もの派っていうんですかねー。
ゆこもりは、あまりそういうの好きじゃないんですが(苦笑)、
でも、やはりいいものはいい(爆)
見に行った時は、まだだれもいない展示室に
針金やブリキ、石膏の小片単体の素材で、
最小限の加工をした”断片”が白い台にポツンと置いてあるか、
もしくは、壁に一定間隔で、釘で固定されている。。。
とても静謐で、ストイック。
静かだけど、凛として、ときとして雄弁。。。
これも美術品?って感じに思えるけど、
まあ”もの派”の影響もあるんでしょう、それがもの派。
やったもの勝ち♪
ただ、”なんじゃそりゃ!!”とは思わなかったなー。
よく見ると、絶妙なんですよ、手の掛け方が。
1~2cmだけ端を90°に折り曲げた作品があったのですが、
なぜか端の折り曲げたところが、
ちゃんと立っているんです。
なんというか、茶杓をおいているような感じ。
あとで、係りの人に聞いたら、
接着したりせずに、ただ置いてあるのみで、
吉田さんが計算して、成形しているとのこと。
特に、手が混んでいるようには見えなかったのですが、
そういうこだわりが”凛”といた雰囲気を
漂わせているのでしょうか。
たらればですけど、
お二人が今も生きて、制作していたならば、
どういう風になられているのでしょう。。。
私は、制作の一途さ、ストイックさを
まざまざと見た感じがしたので、
この先が見たかった。。。
特に、若林さんは、これから!
という感じがしたので残念。。。
やはり見た人で、
詳しく書いている方がいらっしゃったので、参考まで。
http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20111103
こういうシンプルな作品が好きな人、
最近多いんじゃないかなー♪
近くにサンリオピューロランドとかがあって、
ショッピングモールとしては賑わっているところではありますが、
食指が伸びるような文化施設は
見当たらないところですけどよかったら。
12/4までです。
多摩美術大学美術館 HP
http://www.tamabi.ac.jp/museum/exhibition/default.htm