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<埼玉県立近代美術館> 
1960年代に反芸術の動向を担い、その後、独自の作風を築いた二人の美術家による展覧会。埼玉県内で現在も精力的に活動する二人の制作を振り返ります。

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清水 晃・吉野辰海   漆黒の彼方 / 犬の行方

目まぐるしく変転してきた戦後の美術界の中で、清水晃(1936年生まれ)と吉野辰海(1940年生まれ)は50年以上にわたり、揺ぎない独自の制作を貫いてきました。
ふたりがデビューした1960年代初めは、「反芸術」と呼ばれる、美術の既成概念を破る表現が盛んな時代でした。その真只中で、清水と吉野はそれぞれ制作活動を始めます。清水は廃品を用いた作品やコラージュなどを発表し、吉野は前衛芸術のグループ「ネオ・ダダ」に参加するなど、ともに若くして注目を集めました。
やがて新奇な表現を熱狂的に追い求める時代が過ぎ去ると、ふたりは自らの原点をもう一度見つめ直しながら、次第に新たな境地を築き上げていきます。清水は幼少期の原体験を振り返りながら、1970年代以降、自らの内面や記憶の奥底を凝視する表現に向かいます。とりわけ<漆黒から>と題する素描とオブジェは15年近く継続して制作され、清水の深遠な世界観が見事に結実したシリーズとして、高く評価されています。
一方、子供の頃に愛犬と過ごした想い出を持つ吉野は、1970年代末から犬をモチーフにした立体作品のシリーズに取り組みます。ユーモアや悲哀を感じさせるこれらの犬は、ある時は二本足で人間のように振る舞い、ある時は万物の運動を暗示する螺旋のねじれを伴い、様々な姿に変貌していきます。また、近年では少女の華奢な身体に象と犬の頭部が合体した異形の造形を試みており、更なる展開が期待されています。
この展覧会では、それぞれ独自に活動しながらも、同時代を歩んできたふたりの美術家に焦点をあて、その全貌を代表作によって紹介します。半世紀にわたる清水と吉野の芸術上の探求は、日本の戦後美術における様々な論点を照らし出すだけでなく、今後の美術の行方を考える意味でも重要な手掛かりを与えてくれるに違いありません。

*掲載画像について
吉野辰海 《SCREW 唐辛子犬》2011年


■出品作家略歴

◇清水 晃 SHIMIZU Akira /1936 年富山市生まれ。現在、埼玉県杉戸町に在住。
1958 年 金沢美術工芸大学洋画科を卒業
1962 年 村松画廊(東京)で初個展
1963 年 《色盲検査表No.4、No.9》でシェル美術賞展一席受賞
1971 年 コラージュ集『絵次元:目沼』を出版
1980 年~94 年 <漆黒から>のシリーズを画廊春秋(東京)等で発表
2000 年 足利市立美術館と三鷹市美術ギャラリーで回顧展を開催

◇吉野辰海 YOSHINO Tatsumi /1940 年宮城県柴田町生まれ。現在、埼玉県秩父市に在住。
1960 年 ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ(ネオ・ダダ)に参加
1964 年 内科画廊(東京)で初個展
1979 年 犬のシリーズに取り組み、以後、画廊春秋(東京)、東邦画廊(東京)などで発表
1989 年 P3 Alternative Museum, Tokyo で「吉野辰海展-水犬」を開催
2007 年 森美術館「六本木クロッシング2007:未来への脈動」に出品
2009 年 <象少女>のシリーズをギャラリー58(東京)、 東邦画廊(東京)で発表

開催日 2012年02月11日~2012年03月25日
会場 埼玉県立近代美術館
会場住所 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1 地図
地域 南関東 / 埼玉
入場料 一般900 円(720 円)、大高生720 円(580 円)
※( )内は団体20 名以上の料金。
※中学生以下、65 歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添いの方1名を含む)は無料です。
※併せてMOMAS コレクション(1F 常設展示室)もご覧いただけます。
営業時間 午前10 時~午後5 時30 分 (入場は閉館の30 分前まで)

休館日:月曜日
イベントURL http://www.momas.jp/
埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1

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