photographers’ gallery 企画 アンコール展「田本研造—函館港湾・水道工事の記録」
2012年4月3日(火) 12:00 ~2012年5月6日(日)
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この度photographers’ galleryでは、2009年5月に『photographers’ gallery press no. 8』発売記念企画として開催した、「田本研造—函館港湾・水道工事の記録」展をアンコール開催いたします。
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この度photographers’ galleryでは、2009年5月に『photographers’ gallery press no. 8』発売記念企画として開催した、「田本研造—函館港湾・水道工事の記録」展をアンコール開催いたします。前回の展覧会終了以降、再開催を希望する多くの声をいただき、土木図書館のご協力のもと、再びご覧いただける機会を設けるに至りました。明治時代の写真師・田本研造が撮影した北海道開拓写真のなかから、当時の函館や札幌の様子を伝える写真を掲載した『photographers’ gallery press no. 8』は、約490点もの写真によって田本研造の全貌に迫っています。今回はそのなかから、コンクリートブロックを用いた防波堤の建造など、明治30(1897)年当時最新の技術を記録した函館港湾工事の写真、そして現在も水道として使用されている配水池などを竣工当時に撮影した函館水道工事の写真を展示いたします。港湾工事の写真に至っては、2009年の刊行時までその存在をほとんど知られていませんでした。
土木図書館所蔵の写真は、明治29(1896)年から30(1897)年までの間に撮影されたもので、現存する田本の写真のなかでも非常に保存状態がよく、19世紀後期の写真印画にしか見ることのできない、鶏卵紙特有の美しい茶褐色のトーンを保持しています。田本の写真群は、最先端の写真機具を駆使して撮影された、その見事なまでの精緻な描写はもちろんのこと、港湾や上水道といった国土整備のために土地が切り開かれてゆく様の記録としても見逃すことができません。
19世紀中頃から日本が近代化の過程で押し進めた北海道開拓の記録を、いま再び新たな視点から見返すことのできる貴重な機会となります。ぜひご高覧ください。
田本研造(1831−1912)
幕末に現在の熊野市に生まれ、長崎で医学・化学を学んだ後、函館に渡ります。函館で片足を失いながらも、その手術を担当したロシア人医師から写真術を学び、写真師になったと伝えられています。明治4(1871)年に開拓使から札幌近郊の撮影を依頼され、約10年間にわたり北海道開拓の様子を記録し続けます。その後も函館を中心に膨大な写真を撮影し、後世に残しました。それらの写真群は戦後、日本の写真史において「記録の原点」として「発見」され、内藤正敏、森山大道、中平卓馬をはじめとする多くの写真家たちに強い影響を与えながらも、調査・研究の途上にあり、その全貌はこれまで知られてきませんでした。
展示内容:鶏卵紙プリント14点、イメージサイズ約22×27cm
開催日 | 2012年04月03日 12:00~2012年05月06日 |
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会場 | photographers' gallery |
会場住所 | 東京都新宿区新宿2-16-11-401 地図 |
地域 | 東京 / 渋谷区・新宿区(表参道・青山など) |
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