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<紙の博物館>
中国で生み出された紙漉きの技術は、朝鮮半島を経て飛鳥時代に日本に伝わりました。平安時代の『延喜式』には、官営の紙屋院の紙漉工程が記されており、古代の製紙技術を知る重要な記録になっています。
今回は、紙の博物館所蔵資料の中から、江戸・明治時代の紙漉絵巻・和本を中心とした紙漉図絵を一挙に公開します。

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紙漉図絵 ~絵巻・和本にみる紙漉工程~

中国で生み出された紙漉きの技術は、朝鮮半島を経て飛鳥時代に日本に伝わりました。平安時代の『延喜式』には、官営の紙屋院の紙漉工程が記されており、古代の製紙技術を知る重要な記録になっています。

 しかしその後は長い間、紙漉きの技術は記録に残されてきませんでした。特に図絵は僅かです。紙漉きの技法は、漉き手から漉き手へ直接伝えられる修練の技であって書物での習得が難しいこと、そして、地方ごと、家ごとに代々伝えられてきた独自の工夫があったため、伝承に門外不出の秘術という側面を持っていたからです。

 江戸時代、諸藩が産業として紙漉きを奨励するようになり、江戸大坂を中心に流通量が増加したことで、それまで高級品であった紙は、ようやく庶民の手に届くものになりました。この頃、紙漉工程は図解を伴って記録されるようになります。その代表が『紙漉重宝記』[寛政10(1798)年]です。

 『紙漉重宝記』は石州半紙の全工程を分かりやすい図絵にして解説を加えたものです。石見の紙問屋・国東治兵衛によって著されました。紙漉き技法書としては初めての刊本であり、日本だけでなく、各国語に翻訳されて世界中に広まりました。

 今回は『紙漉重宝記』をはじめ、紙の博物館所蔵資料の中から、江戸・明治時代の紙漉絵巻・和本を中心とした紙漉図絵を一挙に公開します。

◇主な展示資料
 「紙漉大概」「紙漉重宝記」「製紙勤労之図」「風流職人尽 紙漉」
「日本製紙論」「越前紙漉之巻」

※期間中展示替えがあります。
  前期:3/17(土)~4/20(金)
  後期:4/21(土)~5/27(日)

イベント

【4/19(木)】【5/17(木)】和紙ワークショップ
【3/17・31(土)】【4/14・28(土)】【5/12・26(土)】ミュージアムトーク


*掲載画像について
紙漉重宝記(部分)

開催日 2012年03月27日~2012年05月31日
会場 紙の博物館
会場住所 東京都北区王子1-1-3 地図
地域 東京 / 足立区・北区・荒川区・台東区(上野など)
アクセス JR京浜東北線 王子駅南口より 徒歩5分
東京メトロ南北線 西ヶ原駅より 徒歩7分
都電荒川線 飛鳥山駅より 徒歩3分
都バス(王40甲・王55・草64系統)飛鳥山バス停より 徒歩4分
北区コミュニティバス 飛鳥山公園バス停より 徒歩2分
入場料 大人 300円(240円)/小中高生 100円(80円)
( )内は20名以上の団体料金
営業時間 開館時間:午前10時〜午後5時

開催中休館日
月曜日(ただし4/30(祝)は開館)、3/21(水)、5/1(火)、5/8(火)
電話番号 03-3916-2320
イベントURL http://www.papermuseum.jp/exhibit/temporary/2012/0317.html
東京都北区王子1-1-3

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