Regeneration 夜明けの声をきいて 田中康予展
2012年10月17日(水) 11:00 ~2012年10月29日(月) 17:00
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ニューヨーク在住アーティスト田中康予の個展「 Regeneration 夜明けの声をきいて」を開催いたします。
作家は10月4日から11月4日まで日本に滞在します。一人でも多くの方に見ていただけるよう、ご協力、ご支援いただければ大変嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
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イベントDATA
Regeneration 夜明けの声をきいて
私の覚えている最も古い記憶。窓から差し込む陽の光の眩しさ。玄関先に車が止まる。垣根越しに見える人影は蜃気楼のように霞んでいる。でもそれが誰だか私は知っていて嬉しくてしかたがないのだ。母が新しい生命を抱えて帰って来たあの夏の終わりの日。2歳と4ヶ月だった私が窓越しから見た風景。この記憶は脳裏に焼きつき繰り返し思いだされてきた。母と子の絆と継続して行く命の繋がりとして、私を支えてきた瞼の奥に広がるあの乳白色の原風景。母の入院中に、我が儘だった私に愛情をそそいでくれ、私と父の世話をしに来てくれた祖母。初めて見た人の死顔は、お棺の中で眠っているような祖母であった。
ここに、1枚の写真がある。祖母が生まれたばかりの赤ん坊の母をしっかりとした大きな手で抱いている。生まれた瞬間から、人は様々な外界の情報に曝されて生きて行く。時には、その情報に惑わされ翻弄され、自分から情報を発信できるという自己を見失いつつ。エネルギーが、まだ地球にあるもので賄われていた1937年に戦争への足音を聞きながら生まれた母。
戦後、日本の復興と共に公害問題が起こり、初めての子供である私をサリドマイド児の出生率が一番高かった時に産んでいる。小さな島国の日本で、私を生み育てて来た母の記憶に思いを馳せる。
時は移り変わり、様々な情報の選択の自由から開かれた世界へ向けて、個人の責任が問われる時代を私達は生きている。ひとり一人の生命のエネルギー。新陳代謝して行く、自然のサイクルの中で人は多くの死と共に生きている。夜明けの声をきいて、目覚めた時から再生が始まる。私の中から、そして貴方の中から、支えてくれているものたちと共に。
●17日(水) 18時
オープニング・レセプション
●20日(土) 17時
アーティストトーク
制作の過程と作品のテーマについて
●27日(土) 17時
ミーティングポイント
観客参加型のコミュニケーション・パーフォーマンス
開催日 | 2012年10月17日 11:00~2012年10月29日 17:00 |
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会場 | Azabujūban Gallery |
会場住所 | 東京都港区麻布十番1-7-2 地図 |
地域 | 東京 / 港区・文京区(六本木など) |
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