笹岡啓子は2011 年4 月から東日本大震災の被害に見舞われた三陸沿岸地域と阿武隈山地の村々を撮影しています。本展では2012 年9 月以降に撮影された福島県の楢葉町、浪江町、富岡町、南相馬市などの写真が展示されます。福島県沿岸部の浜通りに位置するこれらの町は、原発事故と津波の両方の被害に見舞われた地域です。避難区域の再編にともない、震災から一年以上を経て立入制限が解除された地域など、本シリーズにあらたな撮影地が加わることは、いまだ災後にはなく、進行形の事態としてあることを伝えています。

またニコンサロンによる連続企画展「Remembrance 3.11」（2012 年）への参加に際し、「想い出すことが現在をつくる」という企画主旨への共感と応答として、笹岡は小冊子『Remembrance』（KULA 刊）の発行を始め、現在までに17 号を刊行しています。この小冊子は東日本大震災の被災地に限らず、作者の「Remembrance」のための作業として、日本国内のさまざまな地域を対象として制作されるものです。本展にあわせて18~23 号の6 冊を同時刊行致します。展覧会とあわせてぜひご覧ください。

【展示内容／インクジェットプリント、550 x 422.5mm、15 点、インクジェットプリント、780 x 600mm、15 点】

また、向かいのスペースKULA PHOTO GALLERY では、笹岡啓子写真展「Fishing」を開催致します。本作は写真集『FISHING』（2012 年、KULA）として刊行され、その一部は同年12 月に「日本の新進作家 vol. 11 この世界とわたしのどこか」（東京都写真美術館）において発表されました。本展では写真集からあらたに選ばれた約6 点が展示されます。笹岡は活動の最初期から海岸線をひとつのテーマとして継続して撮影してきました。ともに日本の海岸線を写した「Difference 3.11」と「Fishing」の同時開催にどうぞご期待ください。

【展示内容／C プリント、500 x 500mm、6 点】

▼展覧会にあわせ、笹岡啓子による小冊子『Remembrance』 18~23号を同時発売致します。
Remembrance 18 －宮古 船越 釜石 気仙沼 石巻 19 －山田 唐丹 大船渡 大槌
Remembrance 20 －浪江 21 －浪江 22 －浪江 23 －富岡
B5判変型／8頁／カラー 発行者：笹岡啓子 発行：KULA 発行日：2013年6月30日 定価：300円（税込）

『Remembrance』の既刊号については下記のWEBサイトをご参照ください。
http://pg-web.net/product-tag/remembrance/

大島 尚悟展“Playlist”

東京・渋谷区・新宿区...
2024/4/10 ～ 2024/4/28

photographer...

笹岡啓子写真展「PARK CITY」

東京・渋谷区・新宿区...
2023/12/5 ～ 2023/12/24

photographer...

篠田 優写真展“Long long, ago”

東京・渋谷区・新宿区...
2023/8/21 ～ 2023/9/3

photographer...

北島敬三「PORTRAITS-L」

東京・渋谷区・新宿区...
2023/7/24 ～ 2023/8/13

photographer...