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本展は、形をもたない何かに形を与えようとした芸術家たちが、うつろう自然や不完全な人間に向き合ったときに、そこで極めて私的な祈り・祝祭を行うようにして作品を生み出していると捉え、そのひそやかな「聖なるもの」への志向を近現代美術の内に探ってゆく試みです。

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企画展 聖なるものへ-ひそやかな祝祭-

芸術は古来、自然崇拝や神仏への祈りなど、人間の生活における信仰や宗教と密接に結びついてきました。かつて、作品の作り手はしばしば、この世を超越した存在や永遠性を宿すと信じられた物事を題材に制作を行い、受け手の人々は、そうして描かれた「聖なるもの」を、畏れや憧れ、救いを求める心をもって見つめてきたと言えるでしょう。

 絶対的な宗教心が薄れる一方で狂信的な形で表れもする現代においては、かつて描かれた「聖なるもの」は、わたしたちにとって信じられる対象としてのリアリティーを失っているかも知れません。

 しかし、生や死に向き合ったときの厳かな気持ちや、かけがえのないものに対する感情を、わたしたちは心のどこかで探し求め、ときに芸術の内に見出してはいないでしょうかそれらは、つかもうとすると手の内をすり抜けてゆく儚い何か、あるいはもともと存在しないのかも知れないけれども、人々がいつの時代も求めてやまないものなのかも知れません。

 本展は、そうした形をもたない何かに形を与えようとした芸術家たちが、うつろう自然や不完全な人間に向き合ったときに、そこで極めて私的な祈り・祝祭を行うようにして作品を生み出していると捉え、そのひそやかな「聖なるもの」への志向を近現代美術の内に探ってゆく試みです。

 序章では導入として、菩薩や聖人、霊山など、従来描かれてきた超越的で具体的な存在のイメージを紹介します。第1章「うつろいの中のかがやき」では、変転し移ろいゆく自然の中のある瞬間に尊い何かを見出し描いた作品を展示します。第2章「痛みのありか」では、求めても救いの得られることはない深い苦悩や痛みと向き合う人間の精神にある種の崇高さが見出せる作品を見ていきます。第3章「ひそやかな対面」では、机の上に私的な物が祭壇のように並べられ描かれた静物画や、自分自身を映すような存在に対面することで逆に強く迫ってくる永遠の時間を感じさせる作品を提示します。

開催日 2013年11月02日 09:30~2014年01月13日 17:00
会場 茨城県近代美術館
会場住所 茨城県水戸市千波町東久保666-1 地図
地域 北関東 / 茨城
アクセス ※車
常磐自動車道水戸インターから、R50号バイパス経由、約20分。
北関東自動車道茨城町東インターから約15分。
※電車-上野駅からJR常磐線スーパーひたち(特急)で65分、JR水戸駅下車。
※高速バス-JR東京駅八重洲駅南口バスターミナルから、JR水戸駅北口まで115分。JR水戸駅南口まで約125分。
※徒歩-南口から徒歩15分。
※バス-北口8番乗り場からバス乗車5分「文化センター入り口」にて下車。
入場料 一般830(700)円、高大生580(470)円、小中生350(230)円
※茨城県民の日の11月13日(水)は入場無料
※( )内は20名以上の団体料金
※学校の冬休み期間を除く土曜日は高校生以下入場無料
※満70歳以上の方及び身体障害者手帳、療育手帳等をご持参の方は無料
営業時間 開館時間:午前9時30分~午後5時(※入館は午後4時30分まで)
電話番号 029-243-5111
イベントURL http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kikaku/
茨城県水戸市千波町東久保666-1

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