アキバタマビ21 第32回展覧会 「 □と□ 」
2013年11月2日(土) 12:00 ~2013年12月8日(日) 19:00
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イベントDATA
【展覧会内容】
この展示は、「寄せ集めのグループ(a pick-up group)」によってつくられた。もともとは、よく知らなかった間柄の人間の集まりだ。けれども僕は、自分の作品の展示だけを終えて「ハイ、サヨナラ」という風な、ありがちなルーチンワークにしたくなかった。だから負担を覚悟のうえで、若きアーティストたちに幾度にもわたって集まってもらい、互いの言葉を重ねた。
展示タイトルは、長い話し合いの末、「 □ と □。」に決まった。穴埋め問題のようにも見えるし、読み方もすぐにはわからない。だから、このタイトルを見たときに出る咄嗟の反応は、「は?」「なにこれ?」「意味不明!」というものかもしれない。実は、このタイトルを決めた僕らにも、明快な答えがあるわけではない。僕ら自身もわからないことを象徴するように、このタイトルを決定した。これは、いったい、なんなのだろうか?
未曾有の人災を経験し、長期的な「危機」に瀕していることが自覚された社会では、確固たる答えを専門家を含めた誰もが知り得ないということが、以前にも増してあきらかになってゆく。そこでは、自分の応えを、自分の言葉と感性でつくりだすことが求められる。そのなかにあって、アートは、同時代にどのように触れるのであろうか。
表現の世界はこれまで、ある種の「過剰さ(excessiveness)」によって彩られてきたように思う。不快さや揺さぶりをかける力、破壊力などが、執拗に求められ、勇ましく称賛された。だがまたそれは、繰り返されるうちに、そうした「過剰さ」さえもがひとつの陳腐さに行きつくという、むなしい宿命をはらんでいたように思う。いま、そのような時代の末期において、ここに集まる作家たちがなにを想うのか。そして彼/彼女らの表現は、なにを伝えてくれるのか。
今回の展示はまた、本年度をもって募集を停止することの決まった造形表現学部造形学科の卒業生たちによる展示でもある。働きながら、子育てをしながら通う「学生」の多かったこの夜間部の廃止の決定が、ひとつの時代の終わりに直面した際の人間の判断を象徴しているように、僕には思える。
中村寛(文化人類学者・人間学工房の呼びかけ人、多摩美術大学准教授)
■会場:アキバタマビ21
■会期:2013年11月2日(土)~12月8日(日)
■会場時間:12:00〜19:00 (金・土は20:00まで) 火曜日休場
■入場料:無料
【出展作家】
・石原七生 Nanami ISHIHARA
(2008年度 多摩美術大学造形表現学部造形学科 卒業)
・相良裕介 Yusuke SAGARA
(2006年度 多摩美術大学造形表現学部油画コース 卒業)
・白井晴幸 Haruyuki SHIRAI
(2010年度 多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科 卒業)
・砂川啓介 Keisuke SUNAKAWA
(2011年度 多摩美術大学大学院美術研究科絵画学科 修了)
・堀越達人 tatsuhito Horikoshi
(2010年度 多摩美術大学大学院美術研究科絵画学科 修了)
・M&W from Miles Waters
(紫安圭太、渡邊聡志によるアートユニット/2012年度 多摩美術大学大学院 修了)
【関連イベント】
◇オープニングパーティ
11月2日(土)17:00〜
◇公開制作
◎石原七生による公開制作
会期中の水、木、金曜日 15:00〜18:00(26、27日除く)
※制作が完成次第、公開制作は終了致します。
◇アーティストトーク/ライブ
◎11月16日(土)
〈アーティストトーク〉15:30〜
M&W from Miles Waters・砂川啓介+中村寛・海老塚万智・沢辺満智子・森啓輔
〈ライブ〉17:00〜
松谷冬太
◎11月30日(土)
〈アーティストトーク〉15:30〜
石原七生・相良裕介・白井晴幸・堀越達人+中村寛・海老塚万智・沢辺満智子・森啓輔
〈ライブ〉17:00〜
中村公輔
◆トーク・ゲスト
海老塚万智(多摩美術大学大学院美術研究科・修士課程 芸術学/ル・クレジオ研究)
沢辺満智子(一橋大学大学院社会学研究科・博士課程 文化人類学・養蚕研究)
中村寛(多摩美術大学造形表現学部准教授/文化人類学者/人間学工房の呼びかけ人)
森啓輔(一橋大学大学院社会学研究・博士課程 社会学/戦後社会運動史/沖縄現代史)
◆ライブ・ゲスト
中村公輔(KangarooPaw/the Bootles/作曲家/ミキサー/ライター)
松谷冬太(ソウル・シンガー)
【展覧会場】
アキバタマビ21
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 201・202
電話:03-5812-4558
URL: http://www.akibatamabi21.com
アクセス:
東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分
東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分
都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分
JR御徒町駅南口より徒歩7分
JR秋葉原駅電気街口より徒歩8分
※「アキバタマビ21」は多摩美術大学が運営する、若い芸術家たちのための作品発表の場である。ここは若い芸術家たちが、互いに切磋琢磨しながら協働し共生することを体験する場であり、他者と触れ合うことで自我の殻から脱皮し、既存のシステムや権威に依存することなく自らをプロデュースし自立していくための、鍛錬の場でもある―そうありたいという希望を託して若い芸術家たちにゆだねる、あり得るかもしれない「可能性」の場であり、その可能性を目撃していただく場所である。
開催日 | 2013年11月02日 12:00~2013年12月08日 19:00 |
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会場 | アキバタマビ21 |
会場住所 | 〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 201・202 地図 |
地域 | 東京 / 千代田区・中央区(銀座など) |
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