「肖像(ポートレイト):黙して語る」
2010年11月20日(土) 10:00 ~2011年2月24日(木) 17:00
- カテゴリ
- 絵画・版画
- 個展・グループ展・展示会
広島市現代美術館では、コレクション展『「肖像(ポートレイト):黙して語る』を開催。「肖像」作品を取り上げ、〈姿をかえる〉〈自身を表す〉〈アイコンとしての顔〉〈無名の人々〉を切り口に、「肖像」が描かれた対象の人となりを表し、その個人の意思を表明。また、描かれた時代の社会、普遍的な概念等をも語りうることを考察します。
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イベントDATA
遠くへ旅立ってしまう、愛しい人の姿を自分の元にとどめるため、相手の姿の影を線でなぞり形を得て、不在の人物を現前化させた―古代ローマの政治家プリニウスがその著書『博物誌』に記した絵画の起源は、そのはじまりから「肖像」との関連を示唆しています。これまで、芸術家たちがさまざまな手段を用いて表してきた肖像は何を語り、そこから私たちは何を受け取るのでしょうか。
扮装し別の人格になりきる手法で制作する森村泰昌は、作品に入り込み名画の登場人物となることで作家の視点から作品解釈を提示します。また、シンディ・シャーマンはさまざまなシチュエーションの架空の女性を演じ、マス・メディアが作り上げた女性像を皮肉に現前化させます。
自身を表した自画像では、アーティストの容姿の詳細を表すことよりも、その志や思想、政治的姿勢を伝える表現が選ばれると言えるでしょう。
写真家ウーゴ・ムラスは、1950~60年代のアメリカで、アート界を席巻したポップ・アートの旗手たちを写真におさめました。なかでも時代の寵児アンディ・ウォーホルは、誰もが知る女優の姿を執拗に反復することでアイコン化し、その結果としてアイコンそのものが永遠の命を得るという偶像生成のプロセスを暴きました。
名もなき、匿名の対象を表した寡黙な肖像は、対象となったモデルの身元証明や肖似性とは異なる別の視点―特異な素材や制作方法、肖像に託されたさまざまなメッセージ―を気づかせてくれるでしょう。
こうして「肖像(ポートレイト)」は、対象となった人物の人となりを示すだけでなく、時代の証人となり、さまざまなことを伝達します。黙したままの肖像は、観る者が静かに対話を始めれば、かくも多くのことを教示してくれているのです。
出品作家
秋山祐徳太子、池田満寿夫、郭徳俊、草間彌生、奈良美智
福田繁雄、舟越桂、森村泰昌、やなぎみわ
アレックス・カッツ、イヴ・クライン、ウーゴ・ムラス
ジョージ・シーガ、シンディ・シャーマン、アンディ・ウォーホル
主催 広島市現代美術館
開催日 | 2010年11月20日 10:00~2011年02月24日 17:00 |
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会場 | 広島市現代美術館 |
会場住所 | 広島市南区比治山公園1-1 地図 |
地域 | 中国 / 広島 |
アクセス | ◎広島駅から ●路面電車 5番「広島港」行き→「比治山下」下車、約500m ●バス(1)「旭町」行き 広島バス(26-1番系統)A-3番のりば (2)「県病院」行き 広島バス(31番系統)B-7番のりば (3)「大学病院」行き 広電バス(5番系統)A-4番のりば → 「段原中央」下車、動く歩道「比治山スカイウォーク」経由約700m ●タクシー 約10分 |
入場料 | ●コレクション展 一般 360(280)円、大学生 270(210)円、高校生 170(130)円 ※( )内は30人以上の団体料金 |
営業時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は閉館の30分前まで |
電話番号 | 082-264-1121 |
イベントURL | http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/main/collection2010-3.html |
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