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2019年キヤノンカレンダー 写真展「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」を開催!

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写真展「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」

【画像キャプション:2019年キヤノンマーケティングジャパン・カレンダー】

全国カレンダー展は、1950年に始まった、カレンダーの印刷技術や企画・デザイン力あるいは機能性や実用性に優れた作品を顕彰するコンクールです。今年は応募総数584作品の中から、金賞18作品、銀賞43作品が選出されました。当社はBtoB向け企業カレンダーを対象とした部門(第1部門)で金賞を受賞し、さらにその中から選出される上位賞にあたる「文部科学大臣賞」を受賞しました。

この度受賞したカレンダー「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」は、写真家 野町和嘉氏が世界遺産をオリジナル撮影したものです。野町氏による「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」は、昨年に引き続き2回目となり、今年は、ヨーロッパ、アメリカ、中国、南米、中近東、北極圏と幅広く世界を飛び回り、地球上の自然の神秘、文化と歴史を探求した作品の数々を採用しています。


■作家メッセージ
ニューヨークとサンパウロで乗り継ぎ、東京から実に37時間をかけて到着したイグアスの滝は、天地を響もす轟音とともに飛沫の柱を龍のようにくねらせ、なだれ落ちていた。凄まじいばかりの水量と、風に巻かれ豪雨のように降り注ぐ飛沫。そして蒼穹から降り注ぐ鋭い光。14年前にこの場所を訪れ、曇り空の下で眺めた滝壺とは天と地の違いだった。

アメリカのルーズベルト大統領夫妻が訪れた際、イグアスの滝のスケールに圧倒された夫人が、思わず「かわいそうな私のナイアガラよ!」とつぶやいたという話は有名である。総幅2700メートルに及ぶ断層に沿って、いくつもの滝となってなだれ落ち、どこに立っていてもジャングルの向こうから地鳴りのような水音が響きわたるイグアスの滝の存在は圧巻である。満月の動きにあわせて滝壺に架かった虹が徐々に移ろってゆく様を、一人展望台に三脚を据え、時に飛沫を浴びながらじっと見守っていた。

そしてニューヨークに戻り、大西洋を越えてデンマークのコペンハーゲンを経由、さらに10時間余のフライトで北極圏グリーンランドのイルリサットに到着。イルリサットとはグリーンランド語で「氷塊」を意味するそうだが、氷河に削られた岩山の沖合は、巨大な氷山によって埋め尽くされていた。真夏のグリーンランドでは、24時間太陽が沈まない白夜になる。ちなみに8月に掲載した写真の撮影時刻は、深夜の午後11時13分。水平線近くまで傾いた夕日は、そのまま横に滑って再び朝日となって昇ってゆくのである。

イグアスの滝の圧倒的な「動」の世界に対して、イルリサットは氷山に囲まれ風波も立たない静寂の世界であるが、冷たい海の中では大量に発生するオキアミからはじまる生命循環によって、クジラを頂点とするおびただしい数の生命がせめぎ合っており、しばしば息継ぎに浮上したクジラの潮吹きの音が氷壁に響きわたっていた。

南北アメリカ大陸から北極圏へ、中国から中近東ヨルダンの砂漠へ、そしてヨーロッパの多彩な文化遺産を巡ってきた。

限られた作品点数ではあるが、生命を育んできた地球の奥深さと、風土と巧みに調和しつつ受け継がれてきた文化遺産の豊かさを堪能していただければ幸いである。


■作家プロフィール

野町和嘉(のまち かずよし)

1946年高知県生まれ。杵島隆に師事した後、1971年にフリーの写真家となる。1972年のサハラ砂漠への旅をきっかけとして、ナイル川、エチオピアなど、アフリカを広く取材する。1980年代後半からは、過酷な風土を生き抜く人々の営みと信仰をテーマとして舞台を中近東、アジアに移し、長期の取材を続ける。2000年代以降は、アンデス、インド等を中心に取材を続ける。
『サハラ』『ナイル』『チベット』『メッカ巡礼』『地球巡礼』など多くの写真集が国際共同出版される。ローマ、ミラノ、台北、東京ほかで『聖地巡礼』展を開催。土門拳賞、芸術選奨文部大臣新人賞、日本写真協会国際賞など受賞多数。2009年、紫綬褒章受章。www.nomachi.com




【写真展情報】  
2019年キヤノンカレンダー 野町和嘉写真展 「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」

キヤノン S タワー2階キヤノンオープンギャラリー1(所在地:東京都港区)にて、2019年1月7日より、2019年キヤノンカレンダー 写真展「World Heritage Journey 世界遺産を訪ねて」を開催します。

開催日 2019年01月07日~2019年02月04日
会場 キヤノン S タワー2階 キヤノンオープンギャラリー1
会場住所 東京都港区港南2-16-6 地図
地域 東京 / 港区・文京区(六本木など)
入場料 無料
営業時間 10時~17時30分

休館日:日曜日・祝日
イベントURL https://cweb.canon.jp/gallery/archive/nomachi-worldheritage2019/index.html
東京都港区港南2-16-6
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