琳派展 ―ひきつがれる装飾と簡素の美 ―
2020年3月20日(金) ~2020年3月29日(日)
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多くの絵師たちが私淑することによって自ら研鑽を積み、時代を超え、その美意識が継承されてきた「琳派」。
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イベントDATA
江戸時代の京都、俵屋宗達から始まった日本画の系譜「琳派」は、約400年にわたって現代まで受け継がれて来ました。2018年にはパリのチェルヌスキ美術館で琳派展が催されるなど、今や世界中の美術ファンを魅了するほどにまで成長した日本の「琳派」ですが、知名度が高まるにつれて、琳派作品の絢爛豪華なあしらいばかりが注目されてきているのも事実です。しかしその真髄は、作品に使われる金箔や銀箔などの贅沢な材料にあるのではなく、卓越したデザインセンスと画技の洗練性にあります。多くの絵師たちが私淑することによって自ら研鑽を積み、時代を超え、その美意識が継承されてきた「琳派」。どうぞご期待ください。
◆本展の見どころ
(1)琳派作品を特徴づけるデザイン性と美意識
琳派といえば、その華やかな色彩と洗練された構図が織りなすきらびやかさが最もよく知られる魅力の一つです。今回出品される江戸琳派の代表的な絵師である鈴木其一による「立雛図」などからは、琳派らしい燦然とした色遣いが見て取れます。また琳派の作品は、そのデザイン性の高さから、工芸作品などにも多く応用されてきました。神坂雪佳が図案を起こした蒔絵の硯箱などからも琳派のデザイン性の高さを垣間見ることができます。
(2)時間を超えて継承されてきたモチーフ
本展は、華々しくきらびやかなだけではない琳派の側面を多くご紹介いたしております。例えば江戸琳派の大家である酒井抱一による「秋草之図」。秋草は琳派の絵師たちに好んで描かれてきたモチーフです。秋の野の草花のデザイン的な描写や、バランスよく配置された構図は、琳派の装飾的技法の特徴がよく表れています。その他にも桔梗や杜若など、琳派の代表的なモチーフの作品が出展されております。時を経て、同じモチーフを再構築しながら進化してきた琳派の歴史をぜひお楽しみください。
(3)「キラキラ」だけが琳派ではない!琳派絵師たちが描く水墨画の魅力
類まれな構図の感覚や、洗練された少ない手数でモチーフを表現するのはまさに琳派絵師たちの得意とするところ。金銀砂子を多くあしらった華美な作品の影に埋もれがちですが、彼らの実力は、素材がシンプルな水墨画にこそ宿ります。今回は普段埋もれがちな水墨作品もご覧いただけます。尾形乾山による「桜図」は優しい筆致で描かれた墨の濃淡と、花弁の仄かな彩色が高尚な奥床しさを湛えます。また昨年末に京都の細見美術館で企画展が催された中村芳中による「托鉢図」など、観る者が顔をほころばせてしまうような可愛らしさがある作品も・・。華やかなだけではない洗練された画技と構図感覚が光る琳派の側面をどうぞお楽しみください。
(4)貴重な作品の数々が展示ケースなしでご覧いただけます
作品は全てガラスケースを使わずに展示いたしますので、ガラス越しではなく直接ご覧いただくことができます。肉眼で直接見ることでしか感じることのできない独特の質感やその佇まいをぜひお楽しみください。琳派を代表する作家たちが時代を超えて、継承し、自己流に発展させてきた優品約25点を、一堂に集め展示販売致します。じっくりと作品を味わっていただけるまたとないこの機会に、是非ご来場ください。
◆出品作品一例
・尾形乾山「桜図」扇面台貼幅 紙本 着色 石川県美術館開館十周年記念琳派の芸術 - 光悦・宗達・光琳・乾山- 名作展出品 雄山閣出版「尾形乾山全作品とその系譜」所載
・神坂雪佳「文庫箱 硯箱」蒔絵
・酒井抱一「秋草之図」絹本 着色 酒井道一箱書 紫紅社「抱一派花鳥画譜」所載
・中村芳中「托鉢図」紙本 水墨 千葉市美術館2014 年光琳を慕う- 中村芳中展出品
開催日 | 2020年03月20日~2020年03月29日 |
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会場 | 加島美術 |
会場住所 | 東京都中央区京橋3-3-2 地図 |
地域 | 東京 / 千代田区・中央区(銀座など) |
営業時間 | 10時~18時 会期中無休 |
イベントURL | https://www.kashima-arts.co.jp/exhibitions/rinpa/ |
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