写真展「夏季オリンピック 報道の世界 Photo by アフロスポーツ」
2021年7月2日(金) ~2021年8月25日(水)
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報道作品とは異なる、フォトグラファーが独自の視点で撮影した作品をメインにした写真展です。
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■フォトグラファーよりメッセージ
オリンピック史上はじめて延期となった東京オリンピック。56年ぶりが57年ぶりとなった2回目の大会ですが、実は日本人としてはじめてIOC委員になった柔道の祖、嘉納治五郎の多大な尽力により、1940年に東京でオリンピックが開催されることに決まった矢先、第2次世界大戦で返上となったことをご存知の方も多いと思います。私がオリンピックという言葉を初めて知ったのは1956年コルテナ・ダンペッツォ(イタリア)冬季オリンピックでアルペン種目の猪谷千春選手が銀メダルを獲得したというニュースでした。オリンピックの本当の凄さを知ったのは中学校に入学したときの新入生体力測定で走り幅跳びが学年で1位だったのですが、県内では10位。それを聞かされた時、頭に浮かんだのはそれでは国内では300位くらいだろう。そしてその中の1位だけがオリンピックに行けるという途方もない事実を思い知った時でした。
1964年東京オリンピックで私が見たかったのは100mのボブ・ヘイズや体操の小野喬ではなく、裸足の王者といわれたビキラ・アベベでした。彼になぜそれほど憑りつかれたのかは覚えていませんが、競技当日に国立競技場に入るコーナーのところに朝早くから陣取って、まるで偉大な哲学者のように淡々と走るアベベ、そしてその後方から首を傾けながら走ってきた円谷選手を目に涙をいっぱいためながらカメラのシャッターを押したのが私の初めてのオリンピック体験です。世界200以上の国から各国のトップアスリートが一堂に会して世界で誰が一番かを競うオリンピックほど面白い競技はありません。また、大会選手団を通して各国の文化・豊かな民族色に触れられるのもオリンピックの楽しみだと思います。
オリンピックを撮影できるプレスカードを手に入れるのは並大抵のことではありません。私がようやくオリンピックを撮影できるようになったのは1984年サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)冬季大会。夏季大会は1992年バルセロナ(スペイン)大会でようやく夢がかないました。それ以来オリンピックを撮影し続けており、1998年冬季長野オリンピックの前に、アフロスポーツという撮影仲間の組織を作ってオリンピックに臨むようになりました。それ以降、日本オリンピック委員会(JOC)の公式記録の撮影チームとしてアフロスポーツの仲間と共に撮影をつづけています。オリンピックごとにJOC公式写真集を編集・制作し、出版という楽しい仕事も続けさせてもらっています。オリンピックの撮影は撮影以外のことはすべて忘れて毎日朝から深夜まで撮影に没頭し、寝るのはオリンピックが終わってからにすればいいと思ってしまうほど楽しい日々です。
私たちの1番大事な仕事はオリンピックに参加する全ての日本選手を漏れなく撮り、それをテレビや出版などの報道に使ってもらうことですが、時間の隙間を見つけて極力自分のための映像を残そうという活動も忘れないで続けています。今回の写真展では日本選手の映像、時代時代のオリンピックの変遷、スポーツ文化の変遷、そして普段は見てもらうことがほとんどない私たちの思い思いの映像を合わせてみていただきたいと思っております。
アフロスポーツ
青木 紘二
開催日 | 2021年07月02日~2021年08月25日 |
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会場 | キヤノンギャラリーS |
会場住所 | 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1階 地図 |
地域 | 東京 / 港区・文京区(六本木など) |
入場料 | 無料 |
営業時間 | 10時00分~17時30分 ○休館日:日曜日・祝日 [夏季休業:8月7日(土)~8月15日(日)] 詳細はキヤノンギャラリーSホームページをご確認ください。 |
イベントURL | https://canon.jp/personal/experience/gallery/schedule/shinagawa |
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