足立喜一朗 個展「All After Human」
2021年8月27日(金) ~2021年9月19日(日)
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その時代の、アイデンティティを鮮やかに描き出した。
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イベントDATA
【ARTIST STATEMENT】
2020年、ニューヨークの街は完全に停止していた。コロナの影響で病院はごった返しあっという間に病床は足りなくなった。処理が追いつかない犠牲者の遺体は冷凍トラックに詰められた。折しも初期にコロナに感染した僕は病院へ行くことを諦め、ただ重症化しないことを祈りつつ家で眠り続けた。外に出れるほど回復し街の様子を見てみる。ストリートに車はなくこの街の昼間に静寂があった。スーパーマーケットと薬局以外空いていなかった。近所の公園も閉鎖されていた。ひと気のない街を歩きながら僕は人間のいなくなった後の世界(All After Human)を想像した。もともと森だった場所は森に、砂漠だった場所は砂漠へと自然が取り返していくだろう。自然が文明を飲み込んでも人間の作った多くの建築や造形物がすぐになくなることはない。地球を回り続ける人工衛星は尚更影響を受けないかもしれない。アクセス方法のわからなくなった情報は誰の為でもなく地下に眠り続けるのではないか。やがてそれら人工物は自然と混じり合い新たな自然観が生まれることを夢想する。観測者となる人間がいないので自然観という言葉を使うことに甚だ疑問はあるが。
今個展にはミラーボールをモチーフにしたキネティック彫刻やドローイングが多く登場する。ミラーボールとはどのような意味があるのだろうか。それは舞台照明の一種であり、ダンスホールやディスコを演出することに使用される。また歴史から見ればニューヨークではマイノリティたちのシンボルと捉えることもできるし、東京ではバブル時代の虚栄と欲望を連想することもできる。しかし人間がいなくなればそういった社会的、機能的な意味は喪失されるだろう。そしてそれは鏡に覆われた造形物という一元的な特徴のみが残る。無機質な素材が規則的に配列された物体は「完全なる人工物」と呼べるのではないか。
この「完全なる人工物」と自然との対比を保ちつつ、All After Humanをシミュレーションするという矛盾を試みる。
開催日 | 2021年08月27日~2021年09月19日 |
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会場 | HARUKAITO by island |
会場住所 | 東京都渋谷区神宮前6-12-9 BLOCK HOUSE 2F 地図 |
地域 | 東京 / 渋谷区・新宿区(表参道・青山など) |
営業時間 | Open:14:00-20:00 Thu-Sun |
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