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 縄文土器土偶が怪人に怪獣になった「怪人図」、縄文時代に日本にいた動物の怪獣を野焼きした陶彫「土器怪獣」、模様を盛り上げたり、彫ったりして埋め尽くす「模様の絵」、それを版にした「版画」など、油彩、水彩、アクリル画、日本画、やきもの、彫刻、版画など約70点による個展です。

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松山賢展「怪人図、土器怪獣と模様の絵」

 縄文土器土偶の怪人を描いている。土器土偶の文様が身体を埋め尽くす。土器口縁部の突起物は顔や腕に変化していく。不動明王図などの仏画のように脇侍に土器土偶怪獣を従えて立っている。明治以前から伝わった西洋の陰影による立体表現を伴い、中世の絵巻物の火炎につつまれて火焔型土器は焼かれ、怪人と化す。
 縄文時代に日本列島に生息していた動物が、怪獣になった彫刻を作っている。土器の文様を身体にまとい、縄文時代と同じように屋外で焚き火による野焼きでできあがる。動物は原始的な縄文の造形ではなく、写実的な表現にしている。
 模様の絵を描いている。画布に写真のような具象画を完成させてから、その上に模様を盛り上げて埋め尽くす。板に描いた方は、乾燥させてから彫刻刀で模様を彫り出し、彫った模様に絵の具を埋め込んでいく。額縁には色彩と凹凸を反転させている。彫ったり、盛ったりした油彩画を版にして、水彩絵具を全面に塗り、紙に刷って版画にした。油彩画の版は水で洗い流すと水彩絵具だけが落ちて、油彩画は元通りになる。
 明治以降「美術」と呼ばれるようになったものは、縄文時代から江戸時代までもある。「美術」と呼ばれるものでなくても、模様を描き、装飾を施す。そのあとをたどりながらも、現代では生まれる前から西洋のものの見方が日常的に存在し、そこからは逃れられない。縄文時代の造形や文様、生活や暮らしからの、ものの見方にはなることができない。浮世絵の人物をリアルなものとして感じることはできない。
作品写真:「土器怪人怪獣図」130.3×192.0cm (F120)、亜麻布着彩
詳しくはこちらを
https://pineart.exblog.jp/32310787/

開催日 2022年11月30日 10:30~2022年12月19日 19:30
会場 日本橋高島屋美術画廊X
会場住所 東京都中央区日本橋2-4-1 地図
地域 東京 / 千代田区・中央区(銀座など)
東京都中央区日本橋2-4-1

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