千賀健史個展「まず、自分でやってみる。」
2024年3月6日(水) ~2024年4月14日(日)
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2019年から取り組んで来たテーマに新たな視点を加えた新作を発表。特殊詐欺を複眼的に掘り下げ、根底にある社会構造に焦点を当てる。
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イベントDATA
千賀は2017年の第16回写真「1_WALL」**に、インドのカースト制度、貧困、学歴社会をテーマにした作品“Bird, Night, and then”で応募し、グランプリを受賞しました。「1_WALL」では、社会で起こる事象を構造的に捉えた視点や、フィクションとノンフィクションを交錯させる編集力、写真媒体の活用の巧みさなどが評価されました。2018年には自身初の個展「第16回写真「1_WALL」グランプリ個展“Suppressed Voice”」をガーディアン・ガーデンにて開催しています。
また、「第8回大理国際写真展」にて最優秀新人写真家賞を受賞(2019、中国)、アルル国際写真祭「The Luma Rencontres Dummy Book Award Arles」ショートリスト入り(2019,2022、フランス)、『British Journal of Photography 』が選ぶ今年注目の写真家(2021、イギリス) に選出されるなど、世界各国で作品を発表し評価を得ています。
これまでには、貧困や自殺の連鎖、スティグマ(特定の属性や事象への差別・偏見)といった千賀自身の身近に存在する社会問題を起点に、その問題を引き起こす構造や関係者それぞれの視点を顕(あらわ)にする作品を発表してきました。その問題や関係者に対する千賀の視点は俯瞰的であり、また数年にわたる入念なリサーチによって中立性を担保しようという姿勢が見受けられます。
そして、その根底には、二元論による対立構造を回避しようとする意識や、鑑賞者が社会問題に対して当事者意識を持つことへの期待があり、作品は鑑賞者が社会や他者への想像力を働かせる端緒(たんしょ)となってきました。
本展では、2019年から約3年間にわたり千賀がリサーチしてきた特殊詐欺を取り巻く社会構造や個々人をテーマとし、写真、映像を含むインスタレーション作品を展示します。展覧会名と同名である「まず、自分でやってみる。」の作品シリーズは、千賀が詐欺犯や被害者などに扮して撮影したポートレートを水溶紙に印刷し、そこに水を吹きかけ、紙を溶かして作られています。この水溶紙は、実際に詐欺グループが証拠隠滅のためによく用いるもので、ほとんど原形を留めない紙からは顔貌が判別できず、そこに居た人/消えた人を想像することしかできないでしょう。特殊詐欺の被害額が最大となった2014年から、千賀が初めてこのテーマで作品を発表した2021年まで被害は減少傾向にありましたが、コロナ禍を経て2022年には8年ぶりに増加しました。本展では、被害が増加した背景にある社会や時代の変遷から影響を受けた個々の生活の変化に焦点を当てます。
開催日 | 2024年03月06日~2024年04月14日 |
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会場 | BUG |
会場住所 | 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー1F 地図 |
地域 | 東京 / 千代田区・中央区(銀座など) |
入場料 | 入場無料 |
営業時間 | 11:00〜19 :00 火曜休館 *毎週水曜日は20:00まで開館、19:00からはツアーも開催します。 |
イベントURL | https://bug.art/ |
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