そこにある魔法:The Magic that exists around there
2024年8月31日(土) ~2024年9月22日(日)
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リトグラフの手法を用いられて制作された作品ですが、全ての作品はユニークピースとなります。ぜひご覧ください。
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イベントDATA
2024年の5月、約1ヶ月間パリにあるLe garage lithoというリトグラフのプリントスタジオでセルフ滞在制作のようなものをさせてもらった。
日本人の女性とフランス人の男性夫婦が運営しているそのスタジオとの出会いは2023年だった。仲の良いフランス人アーティストがそのスタジオで作品制作をしていたことをきっかけに、彼ら夫婦が日本を訪れた際に、僕のスタジオに来てくれたのだ。その時にパリに行けばリトグラフ作品を制作できると聞き、それを頼って今年の5月にパリを訪れた。
リトグラフは簡単にいうと、石灰石でできた石板に油性の画材で描画し、それを薬品によって製版し、石板に水分と油性のインクをのせてプレス機にかけることで、水と油の反発する性質を利用してプリントを作る、化学的な版画である。
石の上では描画時点からミクロの単位で化学的な反応が起きており、プリント毎に変わっていくその表情をプリント技師と共に調整していく。
約1ヶ月間、毎日のように朝から深夜まで、二人三脚ならぬ三人四脚でプリントを制作し、最終的に僕らはおよそ80枚のオリジナルプリント作品を制作した。
はじめて触れるその技術は、とても刺激的で、自分の望んでいた表現でもあった。
ドローイングというものは、線を描くということは、人類がイメージを形に表す行為のはじまりであり、根源的なものだと考えている。それを描く際には、線自体を際立たせるような意図的な下地を作る必要はない。それでなければ、ドローイングに含まれる意思とは別の、自然に生まれる現象と向き合えるような状況があれば良いと考えていた。
そうして出会ったのがリトグラフであった。石板に描画した際のインクの反応はとても現象的で、それとの共同作業は非常に面白く、また石板の上にのったインクは、プレス機からでてくるまで、紙にどう反映されるかがはっきりとわからない。僕が今回使っている技法は伝統的なリトグラフのプリント方式からは逸脱する方法であり、毎回が実験のような制作現場であった。
そのような、自らではコントロールしきれない現象を作品に生かしたことで、同じ版でもすべてのプリントの表情が違う、版画作品でありながらそれぞれがオリジナルとなる、モノタイプと呼ばれる作品群が完成した。 ドローイングの周りにある色たちが、石板のうえで起きたこの世界の自然の現象のようなものだとしたら、それを避けるようにして見えてくるドローイングは、人類が獲得したイメージという他にないパラレルなもう一つの世界である。
それは、どこにでもある魔法のようなものだ。
開催日 | 2024年08月31日~2024年09月22日 |
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会場 | HARUKAITO by ISLAND |
会場住所 | 東京都渋谷区神宮前6-12-9 BLOCK HOUSE 2F 地図 |
地域 | 東京 / 渋谷区・新宿区(表参道・青山など) |
営業時間 | 13:00-19:00 Thu-Sun Closed on Mon, Tue, and Wed |
イベントURL | http://islandjapan.com/ |
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