美術の歴史の中で、女性は様々な形で表現されてきました。
本展は、日本の近現代美術にあらわれた女性のイメージを、あらためて見直す試みです。
第１章から第３章では、近代の男性作家による、女性の容姿の美しさや官能性、母性少女性など、当時の社会や男性にとっての理想が反映された女性像を展示します。
当館の所蔵品を中心に、それぞれの作家の個性豊かな女性像をご覧いただきます。
第４章では、現代の女性作家による、様々な痛みやコンプレックスを抱えながらもポジティヴな心情を示す女性像を、絵画に加えて、写真や立体を含む多様なジャンルから紹介します。
女性作家の自己が少なからず投影された女性像には、男性による女性像とはまた別の、魅力とリアリティーが感じられることでしょう。
描かれる存在・描く存在として、強さと儚さを併せもち、複雑な意味をはらむ“輝く女たち”を、再発見してみてください。

【見どころ】
・横山大観、鏑木清方、藤田嗣治、中村彝（なかむら つね）などによる、茨城県近代美術館所蔵の女性像の名品を一同に展示。
・小倉遊亀、片岡球子、やなぎみわ、松井冬子など、戦後の女性作家による多様な魅力に富む女性像を展示。
・近代から現代にかけての、「男性作家による女性像」と「女性作家による女性像」の違いが見えてくる展覧会。

主催：茨城県近代美術館


＜関連イベント＞
●講演会「女性を描く／女性が描く」
講 師：松井 久子（映画監督）
日 時：５月14 日（土）午後１時30 分～
会 場：地階講堂（定員250 名，入場無料）
●特別映画上映会
『ユキエ』（1997 年／監督：松井久子／出演：倍賞美津子，ボー・スベンソン 他）
日 時：５月28 日（土）午後１時開場，午後１時30 分上映開始
会場：地階講堂（定員250 名，入場無料）
●パフォーマンス＆トーク
「彫刻家の前に立つ」
出 演：上杉 満代（舞踏家）
日 時：５月22 日（日）午後１時30 分～
会 場：１階エントランスホール（入場無料）
●アーティスト・トーク
トーク：櫻井 りえこ（本展出品作家）×永松 左知（担当学芸員）
日 時：５月３日（火・祝）午後３時～
会 場：２階企画展示室（企画展チケット要）

※掲載画像について
里見勝蔵「女」1930 年頃 茨城県近代美術館蔵

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