鏡蓋根付「餓鬼拿肉図」

当方製作の鏡蓋根付「餓鬼拿肉図」を御紹介。

鏡蓋根付ってのは、裏に紐孔の付いた「蓋」と
ボウル状の「皿」を組み合わせて使うもので。
「饅頭根付」の一種、ということなんだと思う。

モチーフは「餓鬼」。
現世で傲慢に過ぎ、
死後に飢餓の責め苦を受ける亡者のこと。

ホラーテイストをお好みの依頼者さんは
当方過去作・根付「石持」：
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-10826135243.html
を御覧になり、今回のオーダーと相成った。


仏典に依れば、「餓鬼」が触れるものは
全て立ち所に燃え上がり。
故に「餓鬼」は何も口にする事が叶わない。
唯一、管轄の地蔵菩薩を通して恵まれる供物だけは例外で。
これを行って餓鬼を供養することを「施餓鬼【セガキ】」と称する。

サイズは径45.5mm x 厚さ19.5mm。
素材は「蓋」に鹿角。水牛角/牛角/羊角を象嵌。
皿に水牛角。鹿角を埋め込み。

「皿」の縁に、一切れの肉片を象嵌。
「蓋」と「皿」は回転させることが出来るので、
肉を餓鬼の前に合わせることで
随意に「施餓鬼」が叶う。


大きい画像は「鹿正洞」：
http://www.nns.ne.jp/ent/p-design/rokusho-dou/Rokusho-do.html
内の ギャラリーにて。



全製作工程をアメブロにて公開中。
宜しければ御高覧を。

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・解題/スケッチ
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11360107996.html
・生地取り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11363364718.html
・粗彫り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11364917917.html
・本彫り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11370560096.html
・目玉作り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11370776754.html
・面張り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11372279654.html
・研磨
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11373178297.html
・作り込み
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11373934612.html
・染め付け
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11374064804.html
・組み立て/完成/共箱
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11374757473.html

カテゴリ

立体・彫刻

工芸・陶芸・民芸

作品

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作成者	甲斐國住 鹿正
作成日	2012年10月10日 15:14

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