根付「蜘魍【くも】」
サイズは幅43mm x 高さ51mm x 厚さ23mm。
本体は鹿角。
目玉に羊角/牛角/水牛角。
御題は「ハエトリグモ」。
「魍【もう】」とは、自然界の精霊。
即ち、蜘蛛の精。
「妖怪風味」にシフトすることで、
和の文脈に乗せている。
通常、根付ではモチーフを
スケールダウンして表現するもの。
ところが、今回のモチーフは
体長1cmに満たない小さな蜘蛛。
依頼者さんの希望される完成サイズは
径40mm以上。
大幅なスケールアップにならざるを得ない。
「スケールアップ」には非常な難しさが伴う。
猫は虎に、蜥蜴は竜に。
蜘蛛は蟹に化ける。
「蜘蛛らしさ」を充分表現しなければならない。
「蜘蛛らしさ」の最たるものは、
独特の脚つき。
存分に表現したいが、
その為には「土台」で強度を
確保する必要が有る。
が、依頼者さんは「蜘蛛単体」での
造形を御所望。
周囲に張り出した脚先に「粘糸」を
巡らせて補強。
込めた意匠的トライの量が尋常ではない。
そんな細工。
大きい画像は「鹿正洞」:
http://www.nns.ne.jp/ent/p-design/rokusho-dou/Rokusho-do.html
内の ギャラリーにて。
全製作工程をアメブロにて公開中。
宜しければ御高覧を。
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・解題/スケッチ
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11632753364.html
・生地取り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11634149883.html
・粗彫り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11639408155.html
・本彫り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11643162722.html
・目玉作り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11651954039.html
・面張り
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11656816798.html
・研磨
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11659424664.html
・染め付け
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11661250414.html
・組み立て/完成
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11661888761.html
・共箱
http://ameblo.jp/rokusho-dou/entry-11663036077.html
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作成日 | 2013年11月05日 14:55 |