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ひとりで歩いていた
くねりくねり 長い道
ただなんとなく 歩いていた
そこになにがあるのかもわからずに
たまたま出会った
同じ道にいたあなた
笑いかけられた
私はうれしくなった
私はまた歩き出した
雨も降った
ちょっと雷もなった
でもなぜだろう 歩みを止めなかった
歩き続けてよかった
あなたに会えた
ねぇ 次はだれに会える?

ひとりで歩いていた
寂しいとか 特に思わなかった
でも最近は ちょっと寂しい
いつまでも道は続いていて
先はまったく見えないまま
小さな石につまずいて
たまたま転んだ
痛くなかったのに 涙がでた
あれは 奇跡だったのかなぁ?

泣き続けていたら
いつの間にか雨がやんだ
目の前に虹が見えた
思わず走って捕まえようとした
そしたら虹の下にあなたがいた
「これは捕まらないよ」
笑うあなたの目にも
泣いた痕があった
ちょっとだけ わかった気がした

ひとりで歩いていた
今度はふたりで 歩き出した
捕まらない虹を
ふたりなら捕まられるかなって話した
あの虹は消えたから
また新しい虹を探そうと決めた

本当は 虹じゃなくてもいい
本当は 隣にいるのはあなたじゃなくてもいいのかもしれない
本当は もう歩かなくても幸せかもしれない

でもなぜだろう
泣いた私の痕とあなたの痕は
重なる気がして
虹も捕まえられる気がしてきた
歩き続ければ また奇跡は起こるかなぁ?

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文芸・詩
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