至福の時
タイトル:至福の時
サイズ(mm):縦803×横1000
素材:アクリル絵具、パネル
夜が明ければ幻のように消える特別な時間と世界
1日の仕事を終え次の日が始まるまでのわずかな時間にだけ存在する光景がある
それは街に灯りがともる頃、静かに姿を現す
人々は今日の労いと感謝を、明日への活力を得るため酒場に集い至福の時間を堪能する
至福の時間が必ずしも歓喜に満ちた時間であるとは限らない、愚痴や涙に終始することもある
それでも私は至福だと言いたい
酒は神に捧げるものだから酒を介在した時間というのは神に許された時間ではないかと考えるからだ
それは至福以外の何物でもない
そんな時間に表出する人々の姿は本来なのか仮初めなのか、真偽の意味まで溶け始めてゆく
ときに演じ、ときに曝け出す人間模様に真偽を問うのは愚かしい行為である
曖昧なまま在るがままに捉えたとき本質が垣間見えるのかもしれない
どちらにせよ翌日になれば夢幻のごとく記憶される
だからこそ夢幻のような記憶を確かめに今夜も理由を作っては至福の時間に身を投じる
過去でも未来でもない此処だけに存在する凡庸なる平常にこそ存在する至福の時間
他人から見れば侮蔑されたり愚かだと言われるような行為に華を感じずにはいられない
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作成日 | 2016年06月25日 20:20 |
BRAVO SEAL
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