憧憬の灯
この頃は周りの建物が低くて、どこからでも見えた東京タワーは、僕らの憧憬そのものでした。まだ一般開放されていなかった第二展望台には窓や屋根がなく、第一展望台も橙色でした。ライトアップは、まだまだ簡素で電飾の数もまばら。だから一本のスポットライトがとても映えました。そんな懐かしいレトロな昭和30年代東京タワーの絵を総天然色で描きました。
まだ戦災の爪跡が残ってた手前の増上寺境内では、月光仮面が走り、日比谷通りには都電がガタゴト走ります。ここを通過する時、誰しもが窓の外を仰ぎ見るのです。なかでも一番速く駆け抜けて行ったのは、高度成長中の日本社会だったのかもしれません。昭和レトロなイラストレーションです。
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作成日 | 2017年08月11日 15:23 |
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