二重のけものとの対峙
ここに、木々の脈動に絡められた八十八の物語があり。
人これを、生命の物語と後の世に伝える。
時は彼方、無音の闇の河原に差し掛かれば、とたん、あたりには虹(こうげい)の小宇宙が点在せり。
白鷺の両翼に包まれし世界に、慈母ケトラは乳の河を与えん。
その黄道に鏤められた十三星座の詠歌に答えるは、どちらも遙か西と東、そこに二重のまぼろしを従えた女二人。
天界にあまねく獅子の躍動を、追うはオリオンの足から逃れる小兎。
そうしてつらねつらね舞う春の灯火に、
ただ桃源郷は波をさざめき、ゆたりゆたりとたゆたっていた。
これから語られる物語は
この二重螺旋の世界で
たった一つの核にしか過ぎないのである。
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作成日 | 2010年11月30日 18:56 |
わわわわ!! ありがとうございます!!(感涙 私自身このとき肺炎になりながら描いてたので、一種の奇跡を願ってたのかもしれません、またこういう絵描きたいなあ……。とここにくることは勉強ばかりです。