姫君の耳たぶにちょうちょのキス
もう春はそこまで、なんて言うけれど
お城から一歩出ればつめたい風が足元を揺らす
となりにすわる彼は、なんだか楽しそうに鼻唄を歌ってるわ
彼には失礼だけれど、なんだか機嫌がわるくなるわたし。
だって、こんなにも寒いのに
「せっかく良い季節だから、丘で絵でも描こうか」
なんて言うんだもの。
ちょっぴり不信感を抱きながら、ひとりふらふら。あ、ちいさなお花が咲いてるわ
彼はどこかへ歩いていくわたしに気づいているくせに、気にかけないフリをしてる
拗ねた彼女は、丘の下に咲いていたピンクのお花を耳につけて遊んでいたの
(かわいい...ドライフラワーにしてイヤリングにしちゃおうかしら)
すると、どこからか飛んできた真っ白な蝶々が彼女の左の耳たぶにに、ひらり。
きっと蜜はついていないのに、まるで口づけをするように優しく止まったの
「外でデート、いいもんでしょ?」
いつのまにやら、右耳からは彼の声。
春の訪れは、あたたかい口づけから。
「ちょうちょにやきもち妬くなんて、可愛い人ね」
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作成日 | 2011年11月12日 10:16 |
BRAVO SEAL
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