夏の朝、もうじき陽が昇る薄暗いころ
早起きの彼女の日課は、お城の周りをお散歩すること

いつものように、朝露のついたお花と
まだ誰も起きていないお城を眺めて
今日も日の出が見られるかしら？

あら、なんだか見覚えの無いものが落ちてるわよ
お花や草にまみれて、ギターのピックがひとつ。

「ギターなんて、誰も弾けないのに変ね」

…もしかして？
そう、初恋のあのひと。
お姫様の初恋は、ギターの上手な旅人「音の魔法使いさん」

住所も名前も知らない、たいせつなきみの宝物
返すことはできないから、せめてわたしの宝物にしよう




「お姫様、それどうしたの？」

「うふふ、落とし物なの。素敵でしょう？」


王子様にもないしょの、首筋のキラキラ
ひとつ気になるのは、ねえ、これは落ちたの？それとも落としたの？
だけどその答えは、知らないままで…

カテゴリ

雑貨・クラフト・アクセサリー

文芸・詩

ファッション・テキスタイル・ネイル・ヘアメイク

タグ[編集]

このページにタグをつけてみませんか？

作成者	easter
作成日	2011年11月12日 10:30

BRAVO SEAL

FAN 1